概要
人事院(じんじいん、英語: National Personnel Authority、略称: NPA)は、日本の行政機関のひとつ。国家公務員の人事管理の公正中立と統一を確保し、労働基本権制約の代償機能を果たすため、人事院規則の制定改廃や不利益処分審査の判定、給与に関する勧告等を行う行政委員会である。
公務員の相談窓口
国家公務員が職場内で労基法に反するような公務を強いられたなどの場合、労働基準監督署に相談することは出来ない。そもそも労基法が対象外であるためである。
そのため、労働問題やセクハラパワハラ等の問題についても人事院が相談窓口になる(とはいえ、人事院自体が全国数ヵ所しかなく、相談日も限られているため、もっぱらメール等での相談になるので、機能への不満の声もある)。
ちなみに地方公務員は完全ではないが労基法が適用されるケースもあるため、労基署へ相談が可能な場合がある。ただ、やはり基本的には各自治体の設置する人事委員会に相談する形になる(人事院が一応各省庁の外部機関であるのに対し、自治体の人事委員会は内部機関であるため、まともに機能するのか疑問ではある)。
国家公務員採用試験の実施
公務員受験生にとっては採用試験を行う役所としてのイメージも強い。
ほとんどの採用試験を管轄しており、特に総合職・一般職試験などでは各省庁での内定を得るためには人事院面接を突破する必要がある。とはいえ、面接の評価は激甘であり、面接単独で落ちるのは相当ヤバイ人間と判断された場合である。事前の筆記試験の点数でほとんど決まっているようなものだ。
何故なら、人事院が合格させたとして、最終的に採用するのは各省庁だから。本番は各省庁の採用面接である。