概要
学研プラスが2015年に創刊したレーベル・科学ふしぎクエストから刊行されている、人体学習漫画のシリーズ作品。オールカラー。
1巻と2巻で作者が異なっているが登場人物は1・2巻で共通しており、ストーリーも連続したものとなっている。
セールスポイント(?)
1980年代前半に小学館が刊行していた学習雑誌(主に『小学四年生』)では、毎年春に「人体」をテーマにした学習漫画が掲載されていた。その多くは主人公の男の子が案内役の博士と一緒に小さくなって女の子に食べられ、消化器官を探検しながら口に入れた食べ物が体の中でどうなるのかを学習するのが基本パターンであったが、1985年に望月かつみ(『バニーちゃん』ではない)が描いたのを最後に姿を消してしまった。
一方、学研でも『○年の科学』で同じような学習漫画が掲載されることがあった。ひみつシリーズで一番売れた『からだのひみつ』は残念ながら該当しないが『まんがからだ事典』の第1巻は上記のパターンを踏襲している(余談だが、第3巻では妊娠・出産を扱っている)。
『人体迷宮を調査せよ』が画期的なのは体内侵入される相手が主人公たちの担任の先生、つまり大人の女性と言うところである。しかも、1・2巻とも同じ先生の体の中に侵入するのも珍しく、かつオールカラーで最新の研究成果が盛り込まれているので大人が読んでも(違う意味で)楽しめる内容に仕上がっている。
登場人物
- ケン
主人公の少年。トマトが嫌い。
- エリカ
ケンの同級生の女の子。
- コロナ
コロナ星から地球人の体の構造を調査する宿題のためにやって来た宇宙人。成り行きで一緒に縮小してしまったケンとエリカを連れて探査船のコロナ号で体の中を探検する。
このシリーズに限らず、科学ふしぎクエストのレーベル共通マスコットキャラクターとして全作品に登場する。
- サラ先生(メインイラスト)
ケンとエリカの担任。何度もコロナ号に体内侵入される。
各巻
カッコ内は作者。
- 食べ物のゆくえ編(きむらひろき)
- めぐる血液の冒険編(山吹ショウマ)
上記の他、登場人物が共通する姉妹編(事実上の3巻)「ウイルスから人体を守れ!」(原作:松本久志、作画:長田馨)がある。