人狼ゲーム殺人事件
じんろうげーむさつじんじけん
ここからはリアル人狼との読み合いだ。先を読まれた側は負け、読んだ方が勝つ!
ゲームの勝者は、このリアル人狼だ!
『金田一37歳の事件簿』で起きた事件。単行本第14・15巻収録。
金田一シリーズではお馴染みのクローズドサークル物。吹雪に閉ざされた空間で起こる殺人事件がメインとなるが、今回の事件では人気のアナログゲームである汝は人狼なりや?こと『人狼ゲーム』が本事件の見立てとなっている。
また、登場人物のゲーム参加者全員が個性的かつゲーム経験者であるためかお互いに推理や仮説を展開していき、それに頭を悩ませながらも一が検証していくなどGM(ゲームマスター)のポジションに収まることになる。
また本シリーズではお馴染みとなった真犯人との心理戦は健在であり、事件のトリックを解明するだけでなく、如何にして次の行動を読むのかが重要となって来る。
部下の葉山共々、大掛かりな『人狼ゲーム』のイベントを担当することになった一。
参加者は何れも人狼ゲーム界の有名人であり、その舞台となるのは閉園したテーマパーク。雪に閉ざされた環境下ではあるが、ゲームは何事もなく進行していく……はずだった。
最初の討論が終了後、参加者の一人が本物の死体となって発見される。それはリアル人狼の仕掛けた本物の人狼ゲームの始まりだった。
ドイツの森・シュバルツ村
長野県の山奥にあるテーマパークで現在は閉園している。事件の舞台となる場所であり、名前の通りドイツをモチーフにした神秘的な場所となっている。宿泊先は城主の城をモチーフにした「ヴァイス城」。
本事件の怪人にして、今回の人狼ゲームに紛れ込んだ本物の人狼。凶悪な牙を隠しながら一人、また一人と村人を食い殺していく。当初はただ単に「人狼」と名乗っていたが、ゲーム内の人狼と区別するために他の参加者から「リアル人狼」と呼ばれるようになる。
また、リアル人狼自身も人狼ゲーム経験者であるためか、一の意外な推理力に焦りを覚えるも気取られることなく、その先を読んで動こうとするなど論理的思考の持ち主であることが窺える。