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概要編集

一条岬による恋愛小説。

眠るとその日一日の記憶を失ってしまう「前向性健忘」を患った女子高生と、彼女に幸せな日々を送ってほしいと献身的に支えながらも、自らも大きな秘密を隠し持っている同級生の男子の儚く切ない恋愛を描く。


日本のみならず、韓国や中国でも人気を博し、2022年8月には日本、韓国、中国版書籍のシリーズ合計が65万部を突破した。


2022年に映画化。道枝駿佑(なにわ男子)と福本莉子がW主演を務めた。主題歌は、ヨルシカの「左右盲」。


登場人物編集

主人公。高校3年生。クラスでのいじめを止めるため、真織に嘘の告白をする。

真織とは思いがけず交際することになったが、真織のことはとても大切に思っている。


透の同級生で恋人。交通事故で、眠るとその日の記憶を失ってしまう「前向性健忘」を患っている。

嘘の告白と分かりながらも透にOKの返事をするが、後から恋人のふりをすることを提案し、3つのルール(1.放課後までお互いに話しかけないこと、2.連絡のやり取りはできるだけ簡潔にすること、3.本気で好きにならないこと)を示す。


真織の同級生で親友。真織の病気を理解し支える。母親は有名なデザイナーで父親とは離婚調停中。

透のことは最初は警戒していたが、透も作家・西川文乃が好きなことを知り、打ち解けていく。

2人の交際も応援するようになり、透とはお互いに親友と思うようになるが、そのために物語の重要な鍵となる。


神谷家編集

透の姉。小説家でペンネームは西川文乃。「残滓」という作品で芥川賞を受賞する。

父親とは確執があり家を出ているが、家に残してしまった透を心配している。

透と真織の恋を優しく見守りつつも、透の健康や2人の未来を案じている。


透たちの父親。小説家を目指していたが挫折。自堕落に日々を過ごしている。小説家として成功した早苗とは折り合いが悪く彼女が家出した原因となっている。


透たちの母。故人。心臓病で急逝している。一家の中心であり、太陽のような存在だった。



日野家編集

真織の父親。優しく細やかな気遣いで真織に接している。


真織の母親。真織のことを常に心配し、夫と共に真織に寄り添う。


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