※楽曲については→「今様」を参照。
説明
1970年代から1990年代まで中部日本放送(CBC)のテレビ・ラジオ双方で使われていたが、「音楽が怖い・不気味」という事から視聴者のトラウマとなったクロージング。イラストの作者は渡辺有一。1964年から1981年度までに使われた物と、1982年度から1993年まで使われた物の2種類に大別される。
ラジオ版では、BGMをバックに中継局の周波数やコールサインなどをアナウンスしていた。
葬儀の時にでも使われそうな短調の暗く物悲しい曲調に加え、冒頭で唐突に鳩時計の音が入ってからBGMが流れ出すなど音使いもまずく、ストリングスによるメロディーの音質のそこはかとない不気味さと、テレビ版での絵本タッチの絵柄とのギャップの相乗効果が見る者の恐怖心をかき立てたといえる。
この曲を起用した理由は、CBCが「日本初の民間放送局」である事にちなんで「日本で初めての音楽」とされる今様を選んだ、という事らしい。
1964年版
カラー放送開始により使用開始。「おんせいたじゅうほうそうじつようかしけん」以前のバージョンは未発掘。
音声多重放送実用化試験・前期版
音声多重放送実用化試験が始まった70年代後半から80年代初期ごろ?のバージョン。フィルム撮影ゆえ画質が荒い。
ラストの部分は白テロップにブルーバック画面で「CBC名古屋テレビジョン おんせいたじゅうほうそうじつようかしけん」と表示される。ネット初期に発掘されたバージョンであり、サイズ圧縮による音割れが激しく、最恐バージョンとして知られる。
音声多重放送実用化試験・後期版
テロップがオレンジ色になっているほか、冒頭の鳩時計の音がなくなった。
1983年版
1983年7月末から1990年10月まで。実用化試験が終了しコールサインに「JOAR-TAM」が追加、冒頭の鳩時計の音も復活した。このバージョン以降の鳩時計の音は音量を下げた上でBGMにかぶせるように流される形になり、唐突感が緩和されている。ラストの部分は「CBC」のロゴ。
1990年版
アニメーションをフィルム撮影からVTR撮影に変更して撮り直された物でBGMも新規に録音され、メロディーがストリングスからバイオリンのソロ演奏に変わった。
ナレーションが音声多重放送本放送開始時より追加され、コールサイン、映像出力、音声出力を読み上げた後「明日も、CBCテレビジョン、CBCテレビジョン音声多重放送でお楽しみ下さい」のセリフで締めくくられる。ラストのテロップは「CBCテレビジョン」のロゴ。
今様クロージングの終了
1993年にCBCで放送された情報バラエティ番組「ミックスパイください」で今様クロージングについて「曲が怖い」「寂しくて悲しい」という意見が紹介され、これを受けてBGMが宮野弘紀のオムニバスアルバム「地球の楽園〜Rakuen On Earth」に収録されている「もう忘れられない」に変更されたほか、同時に映像の原画が発見された事から新しく撮り直された。
文字多重放送コールサインが追加され、ナレーションの「明日も」の部分が「これからも」に変更された。
ラジオの方はその後もしばらく今様が使われていたが、90年代後半に高山・豊橋の両放送局のコールサイン廃止に伴い別のBGMに変更された。その後も現在に至るまでに2度BGMが変更されている。
・CBCラジオ1960年代の今様クロージング
・CBCテレビ1980年代の今様クロージング
・CBCテレビ1990年代の今様クロージング
・BGM変更後のCBCテレビのクロージング
ニコニコ動画では、この今様クロージングのMAD動画が多数公開されている。