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概要編集

社会で生きていくには仕事をして生活金を稼がなければならない。しかし、だからといって働き過ぎれば健康管理を怠って身体を壊してしまう。

体調なんて気にしてられないと言う人もいるだろうが、冷静に考えれば身体を悪くすれば仕事ができなくなってしまうのでいわば本末転倒なのである。

当たり前のことだが疎かにされがちなことであり、休むことも働くことと同じくらい真面目にやるべきなのである。

疲れを取るのもそうだが、ストレスを溜めないように趣味に講じるなどして気晴らしをすることも必要である。


松下電器(現:パナソニック)の創業者であり『経営の神様』と詠われた松下幸之助は、自著において以下のように語っている。


働き方のくふう

 額に汗して働く姿は尊い。だがいつまでも額に汗して働くのは知恵のない話である。それは東海道を、汽車にも乗らず、やはり昔と同じようにテクテク歩いている姿に等しい。東海道五十三次も徒歩から駕籠へ、駕籠から汽車へ、そして汽車から飛行機へと、日を追って進みつつある。それは、日とともに、人の額の汗が少なくなる姿である。そしてそこに、人間生活の進歩の跡が見られるのではあるまいか。


 人より一時間、よけいに働くことは尊い。努力である。勤勉である。だが、今までよりも一時間少なく働いて、今まで以上の成果をあげることも、また尊い。そこに人間の働き方の進歩があるのではなかろうか。


 それは創意がなくてはできない。くふうがなくてはできない。働くことは尊いが、その働きにくふうがほしいのである。創意がほしいのである。額に汗することを称えるのもいいが、額に汗のない涼しい姿も称えるべきであろう。怠けろというのではない。楽をするくふうをしろというのである。楽々と働いて、すばらしい成果があげられる働き方を、おたがいにもっとくふうしたいというのである。そこから社会の繁栄も生まれてくるであろう。


松下幸之助『道をひらく』(PHP研究所) 146〜147ページより


ちなみに、日本で最初に「週五日制」(週休二日制)を導入したのも彼である。


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