概要
TVアニメの劇場版が制作された時に特定の方法で入手できる劇場版のシーンの一部を切り取ったポジフィルムの事。フィルムコマ、生フィルム、メモリアルフィルムとも呼ばれる。
フィルムの絶対数は限られているため、選ばれるシーンはもちろんランダムになる。それゆえ当たり外れが多く、ただの景色やモブが映り込んでいるようなシーンには何の価値もない一方、主要キャラのシーン、特にクライマックスパートのネガフィルムはヤフオクなどで100万以上の高値で取引されることすらある。
現在劇場版フィルムの入手方法には、「劇場版BD初回盤特典(ガンダムシリーズやT&B_TheRisingなど)」、「期間限定の来場プレゼント(劇場版とある魔術の禁書目録エンデュミオンの奇蹟や劇場版ラブライブ!)」、そして「映画を見た半券を数枚集めて1枚と交換(劇場版リリカルなのはや劇場版けいおん!など)」の3つが主流である。
ちなみに最初に劇場版フィルム商法を行った作品は2009年発売のBD「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」。初回盤の特典として付けられた。
基本的に深夜アニメやOVA、劇場版限定公開のアニメでしか配布されず、所謂子供向けアニメでは配布される事はない。この事からもオタク層をピンポイントに狙っていると分かる。
現在インターネットが主流であらゆるものがデジタルコンテンツで入手可能な中、時期を過ぎれば廃棄されるフィルムを特典として売り出す商法は画期的ともいえる。
一方、狙いのシーンが映ったフィルム目的でBDを何枚も買い漁ったり特典目的で劇場に何度も足を運びたがる熱狂的なファンも多く一部の穏健なファンからは「フィルムは闇」と言われがちである。
またこの熱狂的ファンの行動により、本当に作品を見に行きたいユーザーが商品を買えない、(フィルムに限ったことじゃないが)特典を貰えないどころか作品を指定の時間に見に行けないといった迷惑行為に遭っているのも問題となっている。