概要
「漆黒のジェイル」にて登場。江戸時代の漆絵職人で、「勘一」シリーズの主人公。「不義密通は死刑または私刑をもって償う」事が道理とされている時代において、その私刑方法を解説している。
人物
江戸で漆絵職人をしている男性であり、腕も立つ事で有名。ある日妻の菊が油売りの彦三郎と不倫していた所を目撃し、「不義密通は死刑または私刑をもって償う」事が道理とされている時代において、2人とも斬り捨て御免で死刑にするよりも、一応の情もあって私刑を選択し、2人を去勢する事により解決したが、これをきっかけに菊に対する独占欲が芽生え、事ある毎に嫉妬や勘違いなどで菊を私刑にし、近所からもその執着心と行き過ぎた行為を危ぶまれている。
その他人物
菊
勘一の妻。彦三郎と不貞の仲になっていたが、不倫の現場を勘一に目撃され、罰として羅刹を味わうも、その後も彦三郎と密通しており、その度に私刑を与えられる。
彦三郎
勘一宅に贔屓にしている油売りだったが、菊と不貞の仲になり、不倫現場を勘一に目撃され、罰として去勢され、その後は油売りも辞めて行方知れずとなっていたが、実はその後も菊と付き合っており、やがてその事が勘一にバレて再び私刑を受ける事となる。
作中で執行された私刑
- 羅刹 / 男性なら男性器を小刀で斬り落とし、女性なら女性器を糸で縫い塞いで去勢する。当時は麻酔もなく、まさに地獄の苦しみを味わい、二度と性行為ができなくなる。菊はその後許してもらい、抜糸してもらった模様。
- 錐揉み責め / 大工工具の錐で膝や腿を回しながら突き刺す。加減を知らないと骨まで到達し、最悪後遺症が残る。
- 剃髪 / 文字通り髪を剃って丸坊主にする。当時「粋」を美徳とし、整髪に気を使う江戸っ子にとって剃髪されると、髷が結える長さになるまで情け無い姿になってしばらく生き恥を晒す結果となり、特に女性は元の長さになるまで待てず、そのまま尼僧になった実例がある。