概要
テレビアニメ版にも登場した南風ジャン少年と対になる少年。姓も「南風」に対する「北風」である。
サイバトロンに協力するジャンとは逆に、人間の身でありながらデストロンに所属する。破壊大帝デスザラスには、息子同然に可愛がられている。
肉体を機械で強化されているサイボーグである。一見すると人間同様の肉体だが、皮膚の下は機械である。そのために少年の姿のまま、成長も老化もしない。
性格は意地っ張りだが、寂しがり屋の一面もあり、ジャンがデストロンに入って仲間になることを望んでいる。サイバトロンのブラッカー曰く「俺の小さい頃にそっくり」。
活躍
漫画版『トランスフォーマーV』第1話「かっこいいぞ! ぼくらのみかた、スターセイバー!」より登場する。登場当初は、顔も含めて全身を装甲服で包んでいたため、人間サイズのロボットと思われたが、第2話「大逆転! スターセイバー」でヘルメットが脱げて素顔があらわになり、人間だと判明する。
第3話「レオザック大あばれ!」では、デスザラスの「デストロンの戦略上には人間社会の勉強も必要」との方針で、ジャンの学校に転入してくる。以来、ジャンとは同級生として過ごしつつ、互いにサイバトロン、デストロンを応援するという、奇妙な関係となる。
第8話「強いぞ! ビクトリーセイバー」では、武装兵士キングソロンに乗って、デスザラスと共にビクトリーセイバーに挑むが、敗北を喫する。ソロン自身も重傷を負うが、ジャンの姉のパティの手当てで、事なきを得る。このことでデスザラスは、ソロンが人間であることを痛感し、デストロンから解放する。
第9話「かがやけ! 勝利の五つ星」では、居場所を失って放浪していたところを、ブラッカーに出会う。このときに、かつて戦争で両親を失い、自身も負傷したところを、デストロンの改造手術で救われてサイボーグとなり、以来、デストロンに所属していたことが明らかとなる。
ブラッカーに人間として地球での生き方を諭されたこと、そしてパティの優しさに自分の母の面影を見たことで、サイバトロンに寝返る。ブラッカーから託されたブラッカータイプの隊員服に身を包み、サイバトロン少年隊であるビクトリーズに加入する。
「やぁデスザラス! 俺は人間だ! だから地球のため おまえたちとたたかうことにした」
最終回「そうぜつ! ビクトリー大戦争」で、サイバトロンとデストロンとの戦いが終結したことにより、ソロンもデスザラスとの和解を果たし、物語は幕を閉じる。
武装兵士キングソロン
ソロン専用の巨大ロボット。サイボーグである北風ソロンが成長しないため、デスザラスの指示のもとに作られた、ソロンのトランスフォーマーとしての新たな体である。
製造場所は、デストロン工場のあるガード星。かつては地球と同じ美しい星であったが、デストロンの侵略に遭い、兵器を製造するだけの星となった場所である。
ソロン自らが内部に搭乗して操縦する。コクピット内で全身を操縦機器にコードで接続しているような描写があり、操縦というよりは、ソロン自身が頭脳となって、キングソロンと一体化しているようである。
登場直後にキングザラスに合体したため、単体での性能や技は描写されていない。デスザラスは「トランスフォーマー」と呼んでいるが、デスザラスとの合体以外に変形の場面もない。
最強破壊大帝キングザラス
デスザラスとキングソロンが合体した形態。他のロボットと合体する破壊大帝としては、映像作品では『マイクロン伝説』のバーニングメガトロンが最初に挙げられるが、漫画版ではこちらが先に登場している。
技は「キングスパーク」。ビクトリーセイバーと3時間におよぶ戦いをもってしても勝負のつかないほどの実力であったが、わずかの隙をつかれて、キングソロンの部分を破壊される。
余談
デスザラスがソロンを息子同然に可愛がっているのは、デスザラスが子供好きという設定を反映させたもの。中盤ではデスザラスは、ジャンも自分たちのもとに引き入れようとしている。