概要
アビス内で生態系を築きあげている固有の生物。深層に生息するものは上昇負荷に対して耐性を持ち、人間とは異なる感覚器官を持っている傾向にある
獰猛でしたたかな捕食者に対し人間は無力であり、探窟家はそれらの習性を理解し回避するのがセオリー。
アビスの生物で名前が付いているのは1割未満らしい
危険度
アビスの原生生物には危険度指数が星(★)の数という形で設定されている。
8段階あり、危険度が高いほど強力で凶悪な力を持った生物である。
総じて深層の生物であるほど危険度が高くなる傾向にある。
なお、最高ランクの「空前」は冗談で設けられたが、想像を超える危険生物の出現で正式な分類になったという経緯がある。
指数 | 危険度 | 代表的な生物 |
---|---|---|
☆ | 安全 | ネリタンタン |
★ | 軽微 | ハマシラマ |
★★ | 要警戒 | ゴコウゲ |
★★★ | 深刻 | ナキカバネ、オットバス |
★★★★ | 致命的 | ベニクチナワ |
★★★★★ | 理不尽 | タマウガチ、クオンガタリ |
★★★★★★ | 桁外れ | リュウサザイ |
★★★★★★★ | 空前 | 未登場 |
原生生物一覧
深界一層「アビスの淵」 | |
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ツチバシ 危険度:★(軽微)クチバシと一体になった固い頭骨が特徴の鳥。羽を広げると3m以上にもなる。肉が美味で探窟家に食用として大変に重宝されている | |
ガンギマス 危険度:不明 アビス内に広く生息している魚類。背と腹の色がはっきり分かれたものが美味いようだ | |
ゴコウゲ 危険度:★★(要警戒)10mほどのドーム状の縄張りを持ち、内側には粘着質の植毛を張り巡らせ待ち伏せる。縄張り内では恐るべき速度で動くが一転、縄張りの外には一切干渉しない潔い生態を見せる | |
深界二層「誘いの森」 | |
ナキカバネ 危険度:★★★(深刻)高度な声帯模写を行う鳥としても知られ、群れでコロニーを作り全体で子育てをする。見た目によらず愛情深く雛から育てるとヒトにも慣れる | |
インビョウ 危険度:不明 逆さ森に棲む猿のような原生生物。テリトリーに入ってきたものには、石を投げて威嚇する | |
オットバス 危険度:★★★(深刻)逆さ森の外周に生息するカバのような生物。海外から持ち込まれた外来種が奇跡的にアビスの中で根付いたもので、原産国では密林の水辺における王者だった | |
深界三層「大断層」 | |
ネリタンタン 危険度:☆(安全)扁平な体は器用に変形するあばら骨によって形作られ状況に合わせて細長くなったり空気を溜めて膨らんだりする。 | |
ミゾウジャク 危険度:不明 大断層の壁面の横穴に巣をつくり、群れで暮らしている。飛膜を広げ、大断層を自在に滑空し、同じく壁面を棲み処とする生物を餌としている | |
アマカガメ 危険度:不明 洞窟に棲みついている大型植物のような生物。バラコチャの匂いを出して、獲物をおびき寄せ、体内に採り込み、液体で消化する。刺激を与えると奇妙なうめき声をあげる | |
ベニクチナワ 危険度:★★★★(致命的)被膜を使い気流に乗り、対岸までほぼ直線で移動する。遺物や鉱石を好んで腹に入れたがる | |
深界四層「巨人の盃」 | |
タケグマ 危険度:不明 背中に寄生性の水キノコが生えていて共生関係にある小型の獣。キノコは宿主が元気なうちは宿主から栄養を吸い宿主が死にそうになると溜めた栄養を分ける | |
タマウガチ 危険度:★★★★★(理不尽)剣山カズラに生息する大型の猛獣。草食。性格は獰猛で体中の針に強力な致死毒を持ち、更に予知ににた勘の良さや水上であっても一切衰えない恐るべき瞬発力を備えている | |
クオンガタリ 危険度:★★★★★(理不尽)本来は深界六層に生息するといわれる羽虫。トコシエコウの葉に化け寄り添う生物を襲い「幼体」を植え付け苗床にし、頭を侵し幼体の餌とする | |
深界五層「なきがらの海」 | |
ハマシラマ 危険度:★(軽微)水中の生命の淀みを食べると言われ粘液状の内臓を吹き付けて捕食者の動きを止め、逆に生きた盾として使う様子が報告されている | |
カッショウガシラ 危険度:不明 二メートルを超えるサソリのような生物。尾には肉と骨を溶かす毒が有り七本生えている巣の近くは(ゲロを干した後焼いたような)独特のにおいがする。ここまでにゲロ狼煙をしていないものは出会う前に死ぬと予測される | |
イードゥーサン 危険度:不明 巨大なマンボウのような生物。ラストダイブ中のリコたちによって発見されるがライザの封書に記されておらず、正式な名付けも分類もされていない。つくしあきひと氏のTwitterで名称が判明 | |
深界六層「還らずの都」 | |
ミゾウジャク 危険度:不明 地熱近くに生息する大人しい生物。産みたての卵は美味い、孵りかけの卵は沸騰程度では筋肉が壊れない為、ゆで卵にして食べると口の中で動く。こちらも美味い | |
ダイオウカブリ 危険度:不明 卵のまま育つトカゲ、殻のお蔭で鉄の雨もへっちゃら。幼体は獰猛だが大して手間をかけずに食えて味もいい。寿命は数えるのが馬鹿らしくなるほど長く、最も巨大な個体は30mにも達する | |
ヤドネ 危険度:不明 様々な『宿』を持つ哺乳類。六層の都市域でひっそりと息づいている。サカワタリにしょっちゅう捕食されている、歯牙は鋭く宿づくりに役立てている。人にはなれるが、焼いて食おうとすると牙で噛みつく | |
リュウサザイ 危険度:★★★★★★(桁外れ) 衝撃を受けると破裂する毒の鱗を持つ。しかしオス同士の争いは激しい体当たり。執念深く、呪いも無視して立体的に動く。六層においては一匹でクオンガタリの群れに相当する危険度。深界六層の上位捕食者と言われているが、何を食べているのかを含めて生態のほとんどが分かっていない | |
オオガスミ 危険度:不明 巨大なクラゲのような風貌の生物。触れたものを溶かす触手を伸ばして他の生物を捕食する。正体は1匹の女王を中心に多数のオスが集まり、巣ごと動いて狩りを行う群体生物。名前はリコによる命名 | |
ウラナグアプ 危険度:不明 六層の天井面をねぐらにする猛獣、上下逆さまの姿勢で過ごす。心臓近くに未知の内臓を持ち、その構造は遺物ユアワースに似る。進化の先に遺物と似た機能を持ったのか遺物を取り込んで機能を得たのか分かってはいない | |
水もどき 危険度:不明 六層に生息していた水に擬態した生物。見た目は水と全く変わりなく、味もほのかに甘いことを除いて水そのもの。飲んだ生物に卵を植え付け肉体を変容、やがて液体化させそこを苗床に生息圏を広げる。煮沸しても無毒化できない | |
カマヅノ 危険度:不明 イルぶるで入手したライザの手記に記載されていた生物。臆病だが強くファプタとレグ二人掛りでようやく狩れる | |
ホンムロドウコの仲間 危険度:不明 リュウサザイよりも遥かに巨大な触手状の生物で、かつて決死隊「ガンジャ」が深界六層で干渉器と遭遇した際に襲い掛かった。リコたちの時代では確認されておらず、代わりに姿が似るがロープ程度の大きさしかない『ホンムロドウコ』という生物がアビス上層に生息している | |
深界七層「最果ての渦」 | |
サカワタリ 危険度:不明 全長50mにも達するアビス最大の鳥。地上でも「2000年周期で姿を現す伝説の鳥」として古代から壁画に残るほど有名で、リコも序盤に地表付近で一度目撃して「あんなの見たことない」と驚愕していた。七層以深に巣を持つとされ、上昇負荷をまるで意に介した様子がない。力場をとらえる翼膜によって、この巨体にもかかわらず優れた飛行能力を有し、地下20000m以上から僅か数回の羽ばたきで瞬く間に地表付近まで到達できる。ただし、力場のないアビスの外では飛べない。現状判明している原生生物の中では最も深いところから来ている存在であり、危険度や戦闘力もそれ相応に凄まじいことが予想されるが、序盤から登場している割に未だ謎が多い。 | |
深界極点「奈落の底」 |