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危険度:★★★(深刻)

概要編集

アビスに生息する鳥のような原生生物。大型で翼開長は10m以上になる。

深度1350m以上の深界二層を主な根城としており、集団でコロニーを形成してヒナを育てている。ヒナから育てれば人にも懐くらしい。

メイン画像の通り嘴はなく、発達した舌で獲物の肉や内臓を啜り取る。

三つ目と間違えた読者も少なからずいたようだが、実際は右目が肥大化して中央に寄ったものであり、ヒラメのように偏った二つ目である。

空間認識能力に優れており、また上空からの天敵の襲撃にも素早く対応できるとのこと。


特筆すべきは獲物の鳴き声を真似てその仲間をおびき寄せると言う習性。

捕獲した獲物を生きたまま連れ帰り、コロニー全体でその声を学習、模写して狩りに役立てる。教材にされた獲物の運命は言うまでもない。

そうして社会性の高い獲物をコロニーへ誘導することで効率よく狩りを行う。繁殖期には獲物を群れごとコロニーへ呼び込むこともあるらしい。


人間もその捕食対象に含まれており、迂闊にコロニーに踏み入れば大人であっても軽々と巣へさらわれ、内臓を啜り取られる羽目になる。そしてその断末魔はナキカバネに記憶され、次の人間を誘き寄せる罠となる。(タチが悪い事に「助けて」と呼びつつ、近くに来ていると判断すると断末魔をあげ「早くしないと」と獲物を焦らせる事もある)


こんなおぞましい習性を持ちながら、生息域は深界二層、つまり旅の最序盤で登場する生物である。

その生態と、それを目の当たりにした上でのリコの態度により、レグと読者はアビスと言う空間の本性と、探窟家という職業の本質を垣間見ることになる。


アニメでは成体が内臓を啜る映像付きで克明に描写された一方で、優しくヒナを温めている様子も描かれており、生と死の両面を併せ持つアビスの二面性が強調されている。


名前の由来は「鳴き」+「屍」だろう。



余談編集

非常に高い精度の声帯模写能力を持つナキカバネだが、現実世界にもオーストラリアにコトドリという似たような能力を持つ鳥が存在している。その能力は非常に高く、生息地では「迷子を捜すときは安易に子どもを呼ぶな、何回も呼ぶうちにコトドリにその声を模写されて子どもが間違えてついて行ってしまうから」とされているらしい。(実際玩具のレーザー銃か或いは何かの番組の音を覚えて「(機械音)(照準音)パシュンパシュン」と機械仕掛けのロボットがレーザーを撃っているかの様な鳴き声を上げる動画が有名で、他にも工事現場の音を覚え、コンクリートをドリルで破砕している音を出す個体も居る)




関連項目編集

メイドインアビス

ラン科オフリス属:特定の雌のハチに似た花弁と匂いで同種の雄を誘き寄せ、花粉を付着させる。「Bee Orchid(ハチ蘭)」「娼婦の蘭」などとも呼ばれる。

マーゲイ:飼育下において鳴き真似でサルを誘き寄せている事例が確認された種。野生のマーゲイが同様の行動を取っている場面は今のところ確認されていない。


クルペッコ:狩猟のために鳴き真似をするナキカバネとは違い、身の危険が迫ったときに鳴き真似で別の生物を呼び捕食者の気をそらすが、呼ぶ相手のことを知らないので、ごくたまに自分でも手に負えない存在を呼び寄せてしまいソイツに自分が食い殺される事もある。

アツユ九尾の狐狍鴞蠱雕:いずれも山海経の怪物。赤ん坊の泣き声をまね、近づいてきた人間を食う。

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