大星林檎
おおほしりんご
CV:日高里菜
『超人高校生たちは異世界でも余裕で生き抜くようです!』のキャラクターの1人。
世界の数世紀先を行く頭脳を持ち、いま世界を支える科学技術の全てを一人で生み出した。
放射能汚染を完全に取り除くことにも成功しているが、特に核エネルギーの扱いに長けており、異世界では核ミサイルや原子炉を製造している。
その頭脳の価値はもはや国家戦略レベルであり、常に各国のエージェントに身柄を狙われているため、殆どの時間を自作した宇宙ステーションの研究室で過ごしている。
自身で製作したマネジメントAIメカのクマウサを従えている。
極度の人見知りで、全員中学の同級生である超人高校生たちのなかでも、まともに話せるのはとある事件がきっかけで全幅の信頼を置いている御子神司のみ。だが、話が進むにつれてだんだんと改善している様子。
また、御子神司の事を異性として好いている。
以下、ネタバレ注意。
私ーー大星林檎は、普通の人間ではない。
いわばーー、造られた天才なのだ。
林檎は母である大星樹里博士が、遺伝子を人為的に書き換え作り出した精子と卵子によって人造的に生み出された。
そのため、胎盤こそ大星博士のものを使ったが、林檎の遺伝子情報は人類史のどの個人とも合致しない。
大星博士の研究成果である林檎は、幼くしてその才能を発露し、最後の七五三を迎えるころにはいくつもの特許を取得していた。
林檎は自分の才能を目覚めさせることに没頭し、最初はそれを大星博士も喜び、褒めていた。
…そう、「最初」は。
いつからか大星博士は林檎を褒めなくなり、林檎は「自分の努力が足りないんだ」と結論し、今まで以上に頑張り、五年間で人類史を五世紀進めたとまで称えられる活躍をしてもなお、大星博士は林檎を褒めなかった。
困った林檎は母に直接尋ね、そしてーー殴られた。
『なんでもしてあげるですって!?
そうよね、アンタにはなんだって出来るんだもんね。
アンタにはさぞ、私たち人間がバカに見えるんでしょう。
・・・いい気になるんじゃないわよ。
人間ですらない作り物の、・・・バケモノの分際でっ!』
それからの一年間、林檎は大星博士が警察に逮捕されるまで虐待され続けていた。
大星博士からかけられた『アンタなんか、産むんじゃなかった』という言葉によって、林檎は大星博士が自分に嫉妬し、恐れていたことに気付き、それと同時に無気力になってしまう。
中学に上がってもなお過去から抜け出せなかった林檎に、ある一人の少年が声をかける。
『失礼、天才発明家・大星林檎君だね?』
声をかけたのは天才政治家である御子神司。
彼は林檎に懐中時計の修理を半ば押し付けるように頼み、口下手な林檎は断り切れず引き受けてしまう。
だが修理をしても、また次のガラクタが林檎のもとに届く。
最初は林檎も渋々受け入れていたのだが、それを繰り返して行くうちに自分が心の底から物を作ることが好きなのだと気づく。
それに気づいた次の日、林檎は生まれて初めて他人の頼みごとを断った。
司は『そうか。それはよかった』と言って林檎の断りを快諾する。
その日の夕方、林檎が普段立ち寄らない地元商店街で目にしたものは、台車に積んだガラクタの山を、町の人に『申し訳ない』と謝りながら返して回る司の姿だった。
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