解説
新都社で連載されているWEB漫画。
タイトル通り、女を殴りたい!というインモラルな願望を持つ青年を主人公とした作品であり、猟奇・暴力的な要素を多く含んだアブノーマルな作品である。
一方で主人公の犯行過程や、保身の為の心理戦などのサスペンス要素が緊迫感たっぷりに描かれており、異常性癖を持った人間の思想や悲哀、適度なギャグ要素も盛り込まれている。
主人公が暴行に至る理由が異性愛感情であるため、ラブコメ作品として捉える読者もいる。
あらすじ
一見、平凡な少年・倉敷照日は「女を殴りたい!」という先天的な欲求を抑えながら生きていたが、通りすがりの美少女・宇佐桜月の姿に堪え切れないほどの衝動を覚え、遂に彼女への襲撃を敢行してしまう。
日常の終焉と社会的な制裁を覚悟する照日だが、再び彼の前に現れた桜月は思わぬ提案を持ちかけてきた。果たして照日は自らの衝動を克服することが出来るのか、それとも……
登場人物
倉敷照日
本作の主人公である17歳の高校生。「女を殴りたい!」という強い願望を持っている。
女なら誰でもいいわけではなく、「魅力的な女性」や「愛情を覚える女性」に対して暴力衝動を抱く傾向があり、その衝動を自制することが出来ない。また、他人を傷つけること自体は望んでいないが、女を殴りたいという欲求自体は全肯定しており、保身の為の暴力を振るう事も厭わないサイコパス的な一面も持つ。
12歳の頃にねぐねぐを傷つけてしまった後悔から男女問わず友達を作る事を避けており、高校でも美弥以外の相手とは殆ど会話を交わすことはない、根暗な性格。
読者からは”なぐなぐ”というニックネームで呼ばれている。
宇佐桜月
本作のヒロイン。照日とは別の高校に通う16歳の女子高生。
照日が一目見ただけで暴力衝動に支配されるほど美しい容姿を持つ一方、自身を殴った照日を通報するどころか、暴力的衝動を持つ彼を「正常な人間」と評したうえで更生に協力するという不可解な行動を取っており、何らかの心の闇を抱えている模様。
外見の印象はクールでミステリアスだが、照日との会話ではお茶目な言動を見せることが多く、殴られた時は悲痛な呻き声を漏らすなど、決して超然的な存在というわけではない。
読者からは”うさうさ”と呼ばれている。
桧原柊花里(ねぐねぐ)
もう一人のヒロイン。小学生時代に照日のクラスメイトかつ親友だった少女。
桜月と比べて表情豊かだが、どこか儚げで美しい笑顔が特徴。
照日からは(寝癖気味の髪型から)ねぐねぐと呼ばれており、彼女も照日のことをひでりんと呼び慕っていた。だが12歳の頃、暴力衝動に目覚めた照日から暴行されたため男性恐怖症になり、女子校へと進学してしまった。
その経緯もあり、照日も二度と彼女とは再会出来ないだろうと考えていたのだが……
宮古美弥
照日のクラスメイト。
人懐っこくお節介な性格で、根暗な照日にも好意的に話しかけてくる。
十分に魅力的な容姿・性格ではあるが、幸か不幸か桜月や柊花里のそれよりは多少劣るため、
照日からはかろうじて殴られずに済んでいる。
倉敷玲奈
照日の妹。作中で年齢を明言されていないが制服を着ているので中学生と思われる。
両親が不在がちなため一緒に暮らす兄に対しては好意的で、
照日も実妹に対しては暴力衝動を抱かなかった為、兄妹仲は良かったのだが……