概要
『姫騎士は蛮族の嫁』は別冊少年マガジンで連載中の漫画。作者はコトバノリアキ。既刊8巻。
タイトルや導入部分の出オチ感が非常に強いが、その実、話の根幹は丹念に練られた世界観のもとに繰り広げられる骨太なファンタジーもの。
とは言え、シリアスな雰囲気の中でもギャグやサービスシーンが適度に散りばめられており、肩肘張らずに読める作風になっている。
各エピソードのタイトルは本タイトルに倣った「〇〇は××の△△」という形式で統一されている。
2025年中にテレビアニメが放送される。
あらすじ
西方のイルドレン王国が東方の蛮族征伐に乗り出して数百年。
王国最強と名高い“姫騎士”セラフィーナ・ド・ラヴィラントは、
熾烈を極める東方征伐にて蛮族に敗れ、捕虜となってしまう。
「…くっ、殺せ!」
敗北した女騎士に待ち受けるのは復讐・拷問・陵辱の日々──
──ではなく、蛮族王ヴェーオルとの結婚だった!
熱烈に求婚されながらも、セラフィーナは強靱な意志で拒絶。
しかし、異文化との接触、新たな出会い、そしてヴェーオルの素顔が、
セラフィーナの心に変化を与えていき……!?
姫騎士 vs. 蛮族王、
元敵同士が紡ぐ異世界婚姻譚、開幕!!
※アニメ公式サイトより抜粋、一部改変。
キャラクター
- セラフィーナ・ド・ラヴィラント
「水晶兜」の異名を取るイルドレン王国の筆頭騎士。愛称はセラ。26歳。
ヴェーオルに敗北し、蛮族の虜囚となる屈辱の日々を覚悟していたものの、
自身の考えていたものと異なる東方の文化に直に触れることで、彼女自身も変わっていく。
彼女の敗北から物語は始まるが、実際のところは武器の性能差が原因によるもの。その実力は「女が騎士をやるなら最低でも男の二倍は意力が必要」とされるこの世界で、女でありながら筆頭騎士になるほどの実力をもつ。ヴェーオルとの戦いだけでなくほぼ全ての「迎撃可能な状況下での攻撃」を切り払ってしまうテクニック最強格。
- ヴェーオル
東方の部族、イルドレン王国の言う所の「蛮族」の次期族長。
戦場で相対したセラを気に入り、自身の花嫁候補として連れ帰る。
大柄な体格に見合った膂力以上の手札として、「意力」を込めた大音声を切り札としていることから「雷声」の二つ名を持つ。
普段は蛮族のイメージに違わぬ髭面の大男の姿をしているが、髭が濃い体質なだけでまだ18歳。髭をそると見違えるため初見の手合いは大抵驚く。このため精神的には年相応に未熟なところもあり、思わぬ展開に赤面することも。
- ツェツィ
ヴェーオルの側仕えの少女。
元々イルドレンの出身だったらしいが、セラらイルドレン人に対するあたりはやや冷たい。
家事万能かつ双方の文化に詳しいが、意志纏いではないので戦闘能力は皆無。
用語
意力
この作品世界のあらゆるものをつかさどる「意思の力」
意力が無くなった物体は塵と化し消え去り、逆に意力を意識的に身に纏える存在はこの世界において優れた優位性を持つ。反面意志の力であるため、視認できない物体などに意力を纏うことは困難。
意志纏い
意力を物理現象に反映できるものたちの総称。西方の騎士や東方の戦士などが該当する。
基本的に意力を纏った者に傷を入れるには同じ意力を用いるしかなく、その手の存在をそれ以外の手段で傷つけることは困難(30mmでもキツいと言われている)。また意志の力である意力を扱う都合上、気配察知にも長ける。
汎人
この世界における種族の一つ。いわゆる現実における人間そのもの。
寿命がほかの種族に比べると段違いに低い物の、それゆえに意力を強く持つことが可能。このため近接戦闘においては汎人の騎士や戦士は上位陣に到達する。