概要
企画「PRW2」のアフターに参加した、イデア連合軍所属の小隊。
戦後はしばらく姿を晦ましていたが、再び確認された時は連合軍ではなく宇宙海賊となっていた謎の集団。
だが謎な事に一般の船舶や施設からの略奪行為は行っておらず、使用されている装備も軍の放出品やレストアされた旧式機ではなく、連合時代の凶悪な装備がそのまま使用されているどころか、新型機や改良機と思われる機体も確認されている。
これは単なる海賊ではなく、メーカーや軍がそのバックにいると言われている。
その証拠に軍のドックで修理や補給を受けている姿が目撃されているとの情報が少なからず存在している。
襲撃目標も主に他の海賊やテロ集団で、一般的な海賊とは行動事態がかけ離れている。
その手の専門家達は軍が動きにくい案件の処理と実戦テストを兼ねた非合法部隊であると分析している。
とはいえ、間違って敵に回すと酷い目に遭わされる点だけは相変わらずで、事情を知らずに運悪く手を出してしまったらしい正規軍の悲惨な交戦記録が残っている。
戦死者こそ奇跡的にいなかったものの、稼動機は全てダルマの状態にされた上、母艦も推進系はもとより砲座一つにいたるまで徹底的に潰されている。
問題は交戦した機体に本来一騎当千のはずの特機も複数含まれていた事で、本来得意分野であるはずの殴り合いで力負けしたとか、特殊装甲をたった一撃で砕かれたとか信憑性に欠ける様な報告が記録されている事である。
嘘か真か判断はつかないが交戦した機体が残らず戦闘不能に追い込まれている事から考えても、かなり凶悪な機体を使用していると思われる。
正規軍や海賊などの間からは、彼らの行く所ぺんぺん草すら残らないと言われている。
使用機体
*****アサルトサーク弐式改
虚竜軍との決戦に間に合わなかった強化プラン「弐式」を再利用して3年間改良し続けた結果がコレ。
4649が戦後海賊を名乗り、これを使用して海賊等の悪党を片っ端から襲撃して金目の物を巻き上げている。
運用上、単機で戦う事が多いのでマルチロール化が進んでおり、格闘能力だけが突出する事はなくなっている。
「特機すら撃滅可能」という過激な開発コンセプトを基に再設計されており、サーク系列でどこまで性能を強化できるかが目標というイカレタ機体。
問題は運用コストと操作性が劣悪な事だが、どうせ4649しか乗らんからどうでも良いだろうと設計者はこの問題を見なかった事にしている。
しかたが無いので射撃は嫁のアルトが担当することとなり複座仕様となった。
遠慮なしに全力でぶん回すと素晴らしい戦果をあげることは可能だが、4649ほど頑丈ではないアルトへのダメージもそれ相応となるため行っていない。
なお、背部のブースターはヴィクセン改の物をコピー改良した物を搭載している。
武装はエネパック式のプロトンカノンと刀を主力に牽制用の87mm機関砲を左右の胴に追加、両肩に88mmプロトン速射砲を装備して中距離での射撃戦にも対応、またエリアアタック用のマイクロミサイルを両肩・両脚に装備している。
*****サーク・トライアル
軍は戦後において運用機種を整理する必要が生じていた。
戦時中はとにかく使用できる戦力が少しでも欲しいため目を瞑ってこれたが戦後となるとそうもいかない。
運用機種があまりに多過ぎると保守整備の労力とコストが跳ね上がる為だ。
その際にサークの設計を勝手にいじって生産した事が軍にバレてしまったのだが、こうなればヤケクソと新型機の開発プランを提示して開発資金をぶんどっている。
基礎設計はアサルトサークを基にしており、なおかつ生産コストを抑えるために従来の生産型サークの部品を可能な限り使用するといった代物である。
早い話が実戦で高い性能は示したものの、癖が強く汎用性に欠けるアサルトサークを平凡な一般兵に扱えるレベルにデチューンしたものである。
とはいえ、搭載エンジンや部品を廉価なものに変更してはいるが皮肉な事に低品位部品や低出力エンジンに換装する事により図らずも軽量化となっており、乗り手次第ではアサルトサークのような機動も可能である。
機体構成はシンプルで固定武装が無くハードポイントに追加武装の形で行われる。
町工場はこの機体で生き残りをかけた採用トライアルに臨んだが、ロビー活動という概念が無かった町工場ゆえにロクに相手も評価もされずに惨敗。
当機より高価で低性能の機体が採用される事となった。
数機製作された量産試作機も通常ならお蔵入りとなるはずだが、惨敗した事に納得がいかない町工場側は開発に協力したヘキサのツテで海賊活動をしていた4649に実戦テストも兼ねて格安で納品している。
その納品した機体が海賊活動の中にトライアルで競合した機体を片っ端から血祭りにあげたので町工場側は満足したようである。
現在、辺境の警備隊や民間企業からの採用が多少なりとも存在するため生産ラインも確保でき、価格もさらにお安くなっている。
なお、敵対者への嫌がらせとして棺桶である本家サークの識別コードを採用している。
武装は従来の物を再設計した新型の120mmビームライフルで水準以上の火力は持っている。
通常、これにシールド、マイクロミサイルポッド等を追加装備して出撃する。
固定武装は左右胴に装備されている87mm機関砲と左腕の内臓式電撃端子のみである。
*****スクトゥム・リバイバル
戦後に廃棄され、スクラップとして売りに出されたスクトゥムを町工場が買ってきて改造した物。
トライアルに惨敗した町工場はやり場の無い怒りに満ちており、同じく軍からいらないと言われて捨てられたこのスクトゥムに同情したようである。
タイミング良くアサルトサークの弐式への改造が終了した後であり、改造で余剰品となった
アサルトサークの部品と持てる技術の全てを使用して製作された規格外品。
商売なんか知った事かのコンセプトで製作されたためか、旧式の改造品ながらありえない性能を誇る。
完成後、当然ながら4649の元に納品となり鬼のような戦果をあげている。
外装の一部を改造前の物から流用したり、それっぽくしてるのは敵に対する嫌がらせである。
構成人員
*****キャプテン4649
戦後一時期姿を晦ませたが生存が再び確認されている。
ただし軍属ではなく宇宙海賊としてである。
戦後の調査で判明した事だが彼自身は実はイデア連合軍に席を置いていなかった。
身分証も当然偽造品であり、偽造された身分証の階級が三等兵であった事も判明している。
紛いとはいえ機動部隊の指揮官が三等兵だったという記録だけが残る事となった。
とはいえ、目的が娘の捜索だった事も判明しており、取り分け民間への被害も無い事なので軍は放置している。
操縦の腕前の方は相変わらずで、嫁との仲の良さも相変わらずである。
主に非合法な組織を襲撃して生活を立てていると思われる。
*****アルト・メイショウ
4649と違い正式に入隊していたらしいが軍を辞めている。
最終階級は大尉。
*****ハイネ・レイベリオン(19)
戦後の地獄の特訓を乗り越えて大化けし、腕前もベテランレベルとなった。
現在はヘキサと同様に町工場のテストパイロットを務めているが、出張扱いで海賊行為にも参加している。
愛機はスクトゥム・リバイバル。
*****ヴィクセン・メイショウ
戦後世界においてカエデが軍を辞めて孤児院で働くようになり、とりあえずやる事がなくなってしまった。
せっせと働くカエデを見て、さすがにどうかと思い働く事にした。
とりあえずでかい図体では働きにくいのでG1星人と似た特性を活かすべく、生身の体を作ってもらったが遺伝子ベースが4649なので真っ当な生体ボディとは言えないのかもしれない。
なんかやたら頑丈だったり電撃が飛び出たりするのはご愛嬌。
ヘキサと同じく町工場でテストパイロットをしているが、物作りにも目覚めてしまったようでどっぷりと職人への道を進んでいる。
現在は災害対応用などの多機能ロボのテストをしているが、本人と町工場の悪ノリで可変合体メカとなった。
その機体仕様からヘキサとコンビを組んでいる。
結婚相手のヨモギとは終戦直後正体がバレていろいろ喧嘩となり騒ぎになったが、どういう訳か彼の嫁となっている。
*****ヘキサ・メイショウ
戦後、この地に土着してしまったカエデの近くに住みたいという事で仕事を探していたら町工場でまた働く事になった。
時々テロ退治や海賊退治に借り出される事もあるが本業は町工場の専属のテストパイロット。
サーク・トライアル等の各種テストを行っていた。
合体用のサポートメカの運用関係上、ヴィクセンとコンビを組む事が多くなっている。
合体時には母親と同じく射撃と情報分析関係を全部担当している。
カイゼル隊の二人組みとは未だに時々あったいるらしい。
その他の関係者
****孤児院二ライカナイ
*****カエデ・メイショウ(19歳)
戦後元タイターンズのタヌマ氏が作った孤児院に興味を持ち尋ねたらそのまま働く事になった。
愛称はカエデ先生。
絵本を読んだりママゴトをしたりして子供たちと仲良く暮らしている。
また彼女が持ち込んだヨロイリュウの絵本が大人気となっており、実物をそのうち見せると約束していた。
赤毛の男の子にスカートめくりなどの意地悪される事が多く困っているが、家族がその子に度が過ぎた仕置きするのにも困っている。