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家族の奇行の真相

かぞくのきこうのしんそう

家族の奇行の真相とは、2005年の2ちゃんねる洒落怖に投稿されたホラー。
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概要編集

2005年に、洒落怖板で投稿されたスレ主(以下僕)が体験したホラー。

ある日を境に奇妙な行動をする様になった『僕』の家族。

豹変してしまった『僕』の家族の恐怖と別れ。

恐ろしくも悲しい結末を迎える話である。


あらすじ編集


まだ『僕』が中学3年だった頃。

『僕』の家は、父親と母親と弟(まだ小学校低学年)の4人家族だった。

新年の真夜中、眠りについていた『僕』は悪夢を見て突然に目を覚ます。

悪夢の内容は思い出せなかったが、心臓は音が聞こえるほど激しく脈打っていて、布団からがばっと起きた体勢のまま硬直していた。

新年早々に見た悪夢に、最悪な気分で再び眠れる筈もなく『僕』は、カラカラに渇いたのどを潤すために冷蔵庫のあるリビングに向かった。



リビングに向かうとそこには、真夜中なのに家族全員が抱き合った格好でテレビの前に座っていた

テレビは付けっぱなしで、リビングの窓という窓が全部開けっ放しになっていて、リビングは外と変わらない程の寒さになっていた。

明らかに様子がおかしい家族に『僕』はゾッとする寒気を覚え、思わず「何やってんだよ!!頭おかしいんじゃねぇの??」と震えながら、半ばキレたように家族に怒鳴りつけた。



怒鳴られた、弟は「だって...ぁ...」と言うと泣き出してしまい、それを見た両親は終始無言&無表情で窓を全部閉めてテレビを消し、うずくまって泣いている弟に「もう寝なさい」ってな感じで寝室に連れて行きました。

新年早々、気味が悪すぎる出来事に遭遇し寝る気が起きなくなった『僕』は、その日は自分の部屋で漫画を読みながら朝を迎えた。

朝になって、両親に「昨日、真夜中に何やってたんだよ?」と聞くと、両親は全く見覚えが無い様子であった。

昨日の喜怒哀楽のない顔と、今の怪訝そうに『僕』を疑う表情のギャップで『僕』は困惑するしかなかった。

結局、12月に彼女に振られたのもあって、きっと精神的な疲れから幻覚を見たんだろうと、自分自身で自己完結するのだった。



それから暫くして、また真夜中に悪夢で目が覚めた。

今度は微妙に内容を覚えていて、見知らぬ人に後頭部を殴られる夢だった

しかも何故か、起きてもジンジンと殴られた、つむじ辺りが痛みだしていた。

そして「コンビニなら安全」とか意味不明なことを考えていた。

『僕』の頭の中は「幽霊に襲われた」って考えが支配し、パニックになりながら、リビングに逃げだした。

しかしリビングには、誰もおらず夕食の焼肉のせいか焦げたにおいが浮遊している。

『僕』は新年早々にリビングであった奇怪な出来事を思い出し、またもや眠れぬ夜を過ごすのだった。



2月の初め頃になると、今度は体が異常に痒くなってくる

最初は単なる乾燥肌と思っていたが、背中と頭が特に焼けるような感覚を覚えボリボリ掻きむしっていた。

痒みは一向に良くならず、皮膚科に行って塗り薬をもらい、

風呂上りに薬を塗ろうとすると、弟が「塗らせて」と懇願するので背中を弟の方へ向ける。



次の瞬間、弟は何を思ったかバチーンと『僕』の背中に張り手を食らわす

『僕』は痛さのあまり「ふざけんな!!」ってな感じで怒鳴りつけた。

また怒鳴られた弟は、見る見るうちに目に涙をためて「泣くぞ泣くぞ」と思ってると、声も立てずに涙をポロポロ流します。

変なことに、どんどん顔は色味を失ったような感じになって遂には無表情で涙を流すだけという不気味な表情に変わった。



弟の豹変ぶりに恐怖を抱いた『僕』は、思わず両親の方を見ると、これまた両親も無表情で涙を流している

あまりの光景に完全に固まってしまった『僕』。

よく見ると口元が微妙に動いているのだが、何を言っているのか全く分からない。

せいぜい「ぁ……ぃ」と聞き取れてこの程度だった。


その瞬間自分の周りの景色が真っ赤になり、徐々に色あせてセピア色に変色『僕』はそこで、意識を失うのだった...。



関連タグ編集


洒落怖(オカルト板)  悪夢


狂った家族…同じく(投稿主を覗く)家族ぐるみで狂ったお話




















結末編集



『僕』が気がつくと、そこは従兄弟の家だった

そこには深刻そうに叔父・祖父母が『僕』の顔を見ていた。

あまりの突然の事に『僕』は「え...何でここにいんの??」と困惑するばかりだった。


何故『僕』は叔父の家にいるのか?、何故祖父母もいるのか?。

しかも『僕』の身体はあちこち包帯だらけであり、理解不能な状況に『僕』は完全にパニック状態に陥っていた。




やがて「記憶がないなら、ないほうがいいんじゃないか?」と祖父が口を開く。

叔父は「こいつには、何があったか話しておかんとならん」「まだ犯人も捕まってないし、1週間後にまた警察の人が来るだろう」と祖父に返す。

そこで叔父から全貌を聞いた。



1月1日のあの日、『僕』の家は何者かの放火にあって全焼した

『僕』は、たまたまコンビニに行っていたので助かったが、犯人と思われる人物を目撃したが為に後頭部を殴られ全身をバットで滅多打ちにされたのだ

その外傷のせいで『僕』は記憶喪失になり事件の事を忘れてしまった。

搬送先の病院でずっと生死をさまよった後、回復してから叔父の家に引き取られた。

そして今は3月…2ヶ月も記憶を失ったままリハビリを続け、たった今、記憶が戻ったのだ。



叔父に語られたあまりの残酷な真実に『僕』は号泣した。

いっぺんに大切なものを失ったのを2ヶ月も過ぎてから分かり、ただただ『僕』は泣き崩れるしかなかった。



あの日、真冬の真夜中に全部の窓が開いてあった事

無表情で固まりあう家族

見知らぬ男に殴られる悪夢

突然真っ赤になった景色



今まで起きた不可解な出来事が全てジグソーパズルの様に、謎がピシピシと嵌っていく。

全てを失った『僕』に叔父は黙って目を反らし、祖父母たちも貰い泣きして一緒に泣き続けていた。



そして背中の包帯を取った時『僕』の青あざが残る、背中には弟の手のひら状に無傷だった跡があった。

まるで「僕を忘れないで」と言うばかりに...。



事件から5年程経ったが、未だに犯人は捕まっては居ないらしい。

話自体は怖くないと思うが、犯人が未だに捕まっていないことを考えると、そっちのほうが恐ろしいと語るスレ主。

亡き弟が付けた跡は、背中の痣が消えるのと共に、その手の平の跡も消えてしまったのだった。

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