作品解説
『家族解散まで千キロメートル』は、浅倉秋成による日本の小説。
2024年3月26日にKADOKAWAより刊行された。装画はkigimura。
あらすじ
家屋を解体し、「家族解散」を決めた喜佐(きさ)家は、引っ越し作業中に倉庫から謎の像が見つかる。その像はニュースで盗難されたと報じられた神社のご神体にそっくりであったのだが、その神社の宮司いわく、本日中に返却すれば被害届は取り下げるとのこと。これはいつも旅行で不在がちな父が盗難したものと確信した喜佐家一同は、山梨県都留市の自宅から神社のある青森県十和田市までの長き道のりを車で向かうこととなる。
登場人物
喜佐家
周(めぐる)
主人公。29歳、男性。八王子の市役所職員。
義紀(よしのり)
周の父。61歳。現在は仕事はしていないようで、気ままに旅行に行ってはおみやげを買ってくる。
薫(かおる)
周の母。61歳。パートで働いている。
惣太郎(そうたろう)
周の兄。36歳。会社経営者で、現在は実家を離れ埼玉県の家で妻と二人で暮らしている。
珠利(じゅり)
惣太郎の妻。周の義姉であるが年齢は下の28歳。元地下アイドル。
あすな
周の姉。32歳。美術会社勤務。前髪に銀色のメッシュを入れている。
その他
石田 咲穂(いしだ さきほ)
周の婚約者。29歳。八王子警察署交通課配属の警察官。
高比良 賢人(たかひら けんと)
あすなの同僚であり婚約者。40代前半。長身。
宇山 宗泰(うやま むねやす)
ご神体の盗難に遭った十和田白山神社の宮司。
戸田(とだ)
喜佐家の隣人。80歳手前の男性。宇宙人などの話を信じ込みやすい。
広崎 将司(ひろさき まさし)
喜佐家の近所では最もモダンな家の主人。噂話好き。マイカというフィリピン出身の妻と三年前に結婚した。