曖昧さ回避
概要
男手一つで孤児院を経営する、正義の覆面プロレスラー。
本来の姿は獣人ではなく普通の人間なのだが、正義のヒーロー『カイザーマスク』のマスクを被ることにより、強大な力の代償として、体が徐々に獣人へと変貌している。
尊敬する父親を亡くし、意気消沈していたところでとある孤児院にたどり着き、そこで子供たちと触れ合うことで生きる気力を取り戻す。その後は、経営が苦しい孤児院のために東奔西走するも、やはり多額の負債は支払いきれず、孤児院はついに立ち退きの危機へと陥る。
そんな折、孤児院の倉庫の中で、幼少時に憧れたヒーロー「カイザーマスク」のマスクを発見。すると、そのマスクが「力を与える代わりに、お前の体は獣へと変わっていく」と語り掛け、孤児院の子供のためならば自分はどうなっても構わない、と彼はそれを承諾。そして、マスクの与える超人的な戦闘能力を手に入れ、一攫千金を狙って『ドラゴンブラスト』へと参戦する。
人当たりがよく真面目な性格で、強い正義感も持ち合わせる好漢。ただし、マスクをつけると少々強気になってしまうらしく、正義の名の下に暴走してしまうこともしばしば。基本的に子供やファンには優しく、作中のストーリーでも対戦相手であるヤタに快くサインをしてあげたり、怖気づくのを叱咤激励したりと、優しい性格であることが窺える。
また、マスクによる獣化は容姿のみでなく精神的にも進行しているらしく、徐々に獣の本能に呑まれかけているようだが、一方でマスクに頼る以外に戦う術も無く、本人も葛藤している様子。
ゲーム中の性能としては、必殺技のコマンド投げ「カイザーインパクト」を主軸とするいわゆる「投げキャラ」。また、地上や空中からの突進技も備えているなど、機動力は意外と高い。
しかし、通常移動や前後ステップといった基本動作は見た目どおり重いため、扱いにはやや慣れが必要。また、対空手段にやや乏しく、通常技もリーチこそあるがやや大振りなものが多いため、立ち回りには工夫が必要となる。
また、相手にダメージを与える手段が、練習が必要な「連続技」よりも一撃必殺の「コマンド投げ」に比重が置かれており、またそのコマンドもこの手のキャラクターにしては簡単な部類に入るため、慣れない人でもワンチャンスをモノにしやすいという利点もある。ゲージを消費することで出せる強化版の「真・カイザーインパクト」も同様で、またこの技は作中でも屈指の威力を誇るため、ゲージを維持しておけば相手にプレッシャーを与えながら立ち回ることも可能。どこからともなく現れるリングや天井といった演出にも文字通り「インパクト」大。
ちなみに、名前の元ネタは、人が虎に変身してしまうという中国の故事を元にした中島敦の短編小説「山月記」とのこと。高校の教科書などで取り上げられていることも多く、読んだことがある方も多いのでは。