概要
『ヒカルの碁』のキャラクターのひとり。
1985年3月5日生まれ、血液型はAB型。
名門私立海王中学校の生徒として、初登場する。塔矢アキラより2学年上。
3年時は、海王囲碁部の主将で、夏期大会では大将を務めた(本来は副将に指名されたが、アキラが大将枠を拒んだため)。
年齢のわりに非常に冷静沈着な大人びた人物で、ブラックコーヒーを愛飲する。
既にプロ棋士の実力のあるアキラ(一応、アマチュアではある)が、身の丈に合わない囲碁部に入ったため、動揺する部内を纏めるのに苦心する。我が道を行くアキラに部長として厳しく対応することもあったが、向上心は高く、本心ではアキラと対局したがっていた人物でもある。
棋力は、プロレベルのアキラには遠く及ばないもののアマチュアの中学生としては段違いの棋力を誇る実力者。夏期大会では、三谷祐輝と対局。強引な攻めで撹乱させる三谷の作戦も冷静に対応し、勝利した。弱点や癖を分析して打つスタイルと同時に、相手の棋力も理解している(三谷と打った際には、三谷が並の中学生より数段上であることも理解した)。
夏期大会終了後にヒカルと偶然に会った際は彼に対局を提案し、アキラがそれ程までに執着するヒカルの実力を推し量ろうとする。
結果は岸本の中押し勝ちであったが、ヒカルの棋力を海王囲碁部副将と同程度と評価。それでもアキラが執着するほどの棋力ではないとヒカルに指摘し、更にはアキラがプロ試験の合格を決めたことを伝える。
アキラを間近で見ていた為、ヒカルのアキラに対する競争心が中途半端であることに、失望した。
ヒカルがプロ試験に興味を持ったのに対し、「院生(囲碁棋士を目指す少年たちが切磋琢磨する組織)ですら無理」という言葉を残して、出番は終了した。
ヒカルと出会う前
実は、中学1年生くらいの頃に、海王囲碁部に所属する以前に日本棋院の院生としてプロを目指していた。
しかし、院生には岸本以上の実力者など珍しくもなく、思うように勝ち星をあげられずにほとんどの期間を下位グループにあたる二組で過ごしていたらしい。
一度だけ上位グループの一組に上がって和谷義高や伊角慎一郎と対局したそうだが、彼らには「大したことがなかった」と評されてしまっている。(和谷にしてみれば棋力よりも学力の高さやブラックコーヒーを飲めることが印象に残っていたようである。)
そうして岸本はプロを目指すことの厳しさや己の才能の限界を悟ったのか、僅か一年ほどで院生をやめてしまったのである。
「海王の大将」というと、岸本が連想されることがしばしばだが、中学2年時の冬の大会(小学生のヒカルが中学生のフリをして参加した大会)には、登場していない。加賀鉄男に中押しで勝利した海王の大将は別の人である(岸本より1学年上の先輩)。