概要
医療機器販売の事業の失敗によりホームレスになるまで落ちぶれたが、最終的には成功を掴かみ、現在は実業家や慈善家として活動している実在の男性のクリス・ガードナーの半生を描いた作品である。
本作は主人公を演じたウィル・スミスが第79回アカデミー賞で主演男優賞にノミネートされるまで大ヒット作品となった。
また、息子のクリストファーを演じたのはウィル・スミスの実の息子でもあるジェイデン・スミスが演じ、これが親子での初共演作品となった。
ストーリー
1981年のサンフランシスコ。妻リンダと息子のクリストファーと暮らすクリス・ガードナーは、骨密度を測定する最新型医療器械をあらゆる病院中に行商に出るセールスマンとして働いていた。当初はこの機械を「革命的な機械」と信じ、大金を叩いて大量に仕入れ妻とともに希望にあふれていた。だが、現実はそんな甘く無く、いざセールスをしてみるとその機械は病院関係者にとって「レントゲンより少し鮮明に見える程度で高価な贅沢品」という医療にとっては全くの不用品そのものだった。
そのためセールス行商は全くうまくいかず、生活は火の車で家賃や税金も滞納し、妻のパートでなんとか乗り切る程苦しい生活を送り続け、夫婦仲は既に冷え切っていた。
そんなある日、いつものようにセールスを行う途中、彼は路上で1台の高級フェラーリを見かけて思わず持ち主に2つの質問をする。
「あなたに2つ質問がある。仕事と、その仕事にどうやって就いたんだ?」
すると彼は「株の仲買人をしていて、これは学歴がなくても誰でもなれる」と返された。
その言葉に胸を打たれたクリスは株に興味を持ち始め、たまたま見つけた証券会社の養成コースに願書を提出する。だが、その道のりは正に険しく、研修生として半年間の研修に参加しなければならず参加定員は僅か20名。更にその中で正社員として選ばれるのはたった1名。しかもそのためにはまず研修生に選ばれることが必要だった。
そこで彼は人脈と信頼を確保する為に人材課長のトゥイッスルに近づき、彼が持っていたルービックキューブを数分で完成させ、驚かせる。そうしてトゥイッスルに認められたクリスは研修プログラムに合格、研修生として参加することになる。だが研修期間中は無給で、もし1名に選ばれなかったら半年間が無駄になる。その間の収入源は僅かに残った数台の医療機器を全てを売り尽くすのが条件だった。
そんなとき、とうとうリンダが苦しい生活に耐えかね、息子を連れて出て行ってしまった。それでもクリスは保育所から息子のクリストファーを連れ帰ったものの、溜まりに溜まった家賃の滞納に耐えられなくなった大家からアパートを追い出され、その上、行商途中に浮浪者から商売用の機械を一台持ち逃げされてしまい、更には行商中の駐車違反で罰金を払えなかった事から警察に一晩拘留されてしまう。そして、この罰金を支払いでクリスは遂に無一文になってしまう。
それでも持ち前の誠実さと機転で研修生として活動し続けるが、アパートを追い出されたクリスと息子クリストファーは2人で安モーテルに住む羽目になる。幸い機械のセールスはうまくいき、4か月で全て売り尽くすことができた。
だが、その直後に税務署から税の未納分として、全財産のほとんどを差し押さえられてしまう。更に追い討ちをかけるようにそれまで住んでいたモーテルからも家賃滞納で再び追い出されてしまう。
財産も住む家も全て失い、文字通り路頭に迷う2人は、駅のトイレや教会などを転々とするホームレス生活を送る。明日も見えない辛い日々の中、クリスを突き動かすものは、この生活から脱け出し幸せになりたいという思いと、父親も知らず育った自分のような境遇を息子に味わわせたくない、という息子への愛情だけであった。
そして、浮浪者に持ち去られた最後の機械一台を取り返し、自らの血液を売りながら故障している箇所の部品を購入し、昼間は研修をしながら夜は機械修理に勤しみ、ようやく治った機械を売る事に成功し、なんとか当面の生活費を手に入れる事ができた。
そして半年間の研修期間を終え、運命の最終試験でもある筆記試験を迎えた。それから数日後、社長自ら呼び出されたクリスは社長と常務らから「我々と一緒に働いて欲しい」と呼びかけられ、遂にクリスは念願でもある株の仲介人の一員として認められる様になった。
こうしてクリスは幸せの第一歩を踏み出したのだ。
関連イラスト
○○ に関するイラストを紹介してください。
別名・表記ゆれ
○○ に関する別名や、表記ゆれがありましたら、紹介してください。
関連タグ
○○ に関係するタグがありましたら、紹介してください。