概要
1968年9月25日生まれ。アメリカ合衆国ペンシルベニア州フィラデルフィア出身。身長188cm。
元々はラッパーとして活動しており、その時はFresh Prince(フレッシュ・プリンス)という名義で1993年発表の「Boom! Shake The Room」は全米で大ブレイクしている。主演作である「メン・イン・ブラック」でも主題歌を披露した。
ハリウッドスターの中でもユーモアに富んだ好人物として幅広い層に親しまれており、80~90年代におけるエディ・マーフィのポジションを引き継いだ男とも言われていた。ただしスミス本人はエディ・マーフィの後継ではなく「アフリカ系アメリカ人のトム・クルーズ」のような立ち位置を目指していたとのこと。
元々はスリムな長身体型であったが、モハメド・アリ役で主演した『アリ』の撮影以降はその役作りの為にマッチョに鍛え上げた肉体美を披露する事も多くなっている。
1997年には女優のジェイダ・ピンケットと結婚(これに伴いジェイダはジェイダ・ピンケット=スミスと改名)。
また親日家であり、複数の来日経験があることから、日本での知名度や好感度も高かった。
来日の際に訪れた家電量販店にてウォシュレットに惚れ込み、海外設置可能モデルを2基購入し母国に持って帰ったなんてエピソードもある。
2021年には「ドリーム・プラン」で念願のアカデミー賞を受賞したのだが…。
第94回アカデミー賞受賞式でのトラブル
詳細はウィル・スミスビンタの記事を参照。
記事にもあるようにこの事件でウィルはしばらくの間干されたと同時に母国およびヨーロッパ諸国でヘイトを買い、かなりの嫌われ者となってしまった。
ただし、それらの国々とは異なる文化や価値観を持つ日本では彼の行動に感銘を受けた、もしくは支持する者が多かったことで逆に株を上げたともされている。
主な出演作
- 「バッドボーイズ」シリーズ
- 「インデペンデンス・デイ」
- 「メン・イン・ブラック」シリーズ
- 「アリ」
- 「アイ,ロボット」
- 「アイ・アム・レジェンド」
- 「幸せのちから」
- 「アラジン(2019年の映画)」
- 「ジェミニマン」
- 「ドリームプラン」
日本語吹き替え
彼を日本語で吹き替える場合、ほぼ専属というべき声優が三人いる。
言わずと知れたスミスの日本語吹き替え声優(フィックス)のひとりである。吹き替えに詳しい、いわゆる洋画吹き替えファンに留まらず、洋画や吹き替えに詳しくない世間一般の人々にも幅広く認知されている。
…であるが、玄田哲章のシュワちゃんのように固定されてはいない。実際にはスミスの出演作品で山寺が吹き替えを担当した作品は全体の3〜4割程度であり、吹き替えを担当した作品の方が逆に少ない(実際に「アラジン」まではウィルの吹き替えは後述の東地と江原が務めることが殆どであった)。専属というよりもシルベスター・スタローンにおける羽佐間道夫やマイケル・J・フォックスにおける三ツ矢雄二、ブルース・ウィリスにおける野沢那智のポジション(更に言えば、昔の洋画劇場時代でのエディ・マーフィーにおける富山敬にも近い。)にあたる、「厳密には専属ではないが、世間に与えた知名度やインパクトはほぼ専属級の担当声優」と言える。
本数は多く無いながらも絶大な人気と認知度を得た要因としては、山寺本人の知名度の高さも然ることながらウィルが日本で大きく認知されるきっかけとなり、洋画劇場でも頻繁に再放送が行われた「インデペンデンス・デイ」をビデオソフト収録版およびテレビ放送版の両バージョンで担当していたこと、「アイ,ロボット」と「アイ・アム・レジェンド」も山寺が吹き替えたバージョンがよく再放送されていたこと、またエディ・マーフィーやクリス・タッカーといったウィルとポジションの似た黒人俳優の吹き替えも山寺が担うことが多かった故の相乗効果など様々な理由が考えられる。
また、山寺は2019年の『アラジン(実写映画版)』ジャパンプレミアでスミスと対面・対談しており、スミス本人の希望で山寺が目の前でアフレコを披露し、本人からの絶賛・お墨付き(公認)を得ている。また山寺は原作アラジンのジーニー役でもあるため、「黄金コンビ」「意外性ゼロで奇跡の配役」「山寺宏一はジーニーとウィル・スミスの強力な接着剤」「吹き替えを山ちゃんにやってもらうために逆にウィル・スミスが起用されたんじゃないのか」とまで言われていた。実際、山寺曰く「ウィル・スミスの吹替=山ちゃんだから、アラジンの吹替はジーニーとしてもウィルとしても、彼しかありえないでしょ!」と山寺の登板を熱望する声は非常に多かったという。『ジェミニマン』のプレミアなど『アラジン』以降3,4回ウィルと山寺は対面しており、山寺による自身の吹き替えをチェックしたウィル本人が再会を喜ぶと共に「僕も君のような演技をしておけば良かったと思うことがあるよ」と山寺の演技に絶大な信頼を寄せていることを打ち明けたという逸話もある。また同時期にはNHKで放送されたウィルがナビゲーターを務めるドキュメンタリー番組での吹き替えを務めた。
また、スマホ向けゲームUNDAWN(アンドーン)でもスミスの吹き替えを務めた。
2000年代に入ってから、ウィルの吹き替えを多く担当。日本テレビ「金曜ロードショー」版の『メン・イン・ブラック』でウィルの吹き替えを初担当。90年代から既に担当していた山寺や江原に対してこちらはウィルの吹き替え声優としては比較的後発の存在になるが、前述の『MIB』日テレ版の演技やトミー・リー・ジョーンズ役の菅生隆之との掛け合いが「当時のフレッシュな彼と合っている」と高く評価されて以後、ウィルを媒体問わず最も多く担当しており、ウィルのキャリア後期かつ洋画のサブスク・オンデマンド配信が普及した2010年代以降は一部を除きほぼ全ての作品を担当し、彼が事実上の専属(フィックス)である。シルベスター・スタローンにおけるささきいさおやマイケル・J・フォックスにおける宮川一朗太、エディ・マーフィーにおける山寺宏一のポジションである。
日本テレビ「金曜ロードショー」初出の配役であり、その後にソフト版、配信版といった公式媒体でも起用されるようになったという意味ではハリソン・フォードにおける村井國夫やブルース・ウィリスにおける内田直哉の立ち位置にも高いと言える。
三人の中では最年少でかつ年齢も最もウィルと近いため、彼こそがウィルと一番シンクロしていると言うファンも多い。
『MIB』ソフト版で初担当して以後、90年代から2000年代までビデオソフト収録版でウィルの吹き替えを多く担当。ブルース・ウィリスにおける樋浦勉、マイケル・J・フォックスにおける山寺宏一のポジションに近い。担当作品およびその音源のテレビでの放送機会が少なかった為に当初は上述の山寺や東地と比較して世間にはあまり認知されていなかったが、ネットやサブスク配信サービスの発達と共に江原が担当したバージョンは徐々に認知されていくようになっていった。後の『ジェミニマン』の吹替版では山寺と一人二役でスミスを演じることとなり、二度目の対面である山寺に加えて江原もプレミアに参加し、スミスとの顔合わせが実現した。
この三人の中では最年長であり、高齢やウィルとの年齢のギャップも相まってかウィルの吹替を担当する機会は減っている。
キャリア初期〜中期の専属という点では、エディ・マーフィーにおける下條アトム、トム・クルーズにおける鈴置洋孝、レオナルド・ディカプリオにおける草尾毅のポジションとも言える。
ウィルの低い地声を考慮すると、江原が一番合っていると評するファンも見受けられる。
なお、三人はそれぞれ持ち味や魅力が異なっているため個別の人気を博しており、言わばフィックスが三すくみ状態である。
この三名以外ではバッドボーイズシリーズのソフト版では菅原正志が担当した(ちなみに山寺と江原も別役で出演)ほか大塚明夫や平田広明、森川智之、楠大典、小山力也などが複数回担当している。
上記の錚々たる顔触れからもウィルの日本での人気の高さが窺えるものとなっている。