概要
アメリカ合衆国の俳優、歌手、コメディアン。ニューヨーク出身。
16歳からマシンガントークを売りにコメディアンとして活躍。
「サタデー・ナイト・ライブ」のレギュラーで人気となり、1982年に「48時間」で俳優デビューすると、続く「ビバリーヒルズ・コップ」「星の王子 ニューヨークへ行く」などでヒットをかっとばし、ハリウッドを代表するスターとなった。
日本でも特に1980年代から1990年代に絶大な人気を獲得し、2000年代のウィル・スミスのようなポジションにあった。
金にがめつい性格で知られるが、特殊メイクで老若男女すべての登場人物を自分1人で演じ、ギャラを独り占めにした1990年代の「ナッティ・プロフェッサー」シリーズなども人気を博した。
2000年代に入ると大幅に人気が下降したが、「シュレック」での声優活動などもこなしていた。2007年の映画版「ドリームガールズ」で念願のアカデミー賞助演男優賞にノミネートされたが、受賞はならなかった。
人気低迷へ
女性絡みでのスキャンダルが続き、つきあっていた女性が自殺する事件などが起きたことから、一時期ハリウッドで干されていた。また主演作の大コケが続き、フォーブスの「コスパの悪い俳優1位」にも選ばれてしまった。日本でも主演作がだんだん公開されなくなり、デンゼル・ワシントンやジェイミー・フォックス、クリス・タッカー、ウィル・スミスといった黒人スターに、人気や地位を追い抜かれてしまった(特にウィル・スミスとは顔が似ていることや吹き替えを山寺宏一と江原正士が担当している等の共通点から日本ではしばしば混同されがちである)。
スパイク・リーからは「黒人の映画スターとしてあれだけ稼いで人気があったのに、黒人の地位向上のための活動を行わなかった」という理由から、しばしば批判されている。
低迷は続いているが、一時代を築いたスターであることは間違いない。
更に現代はポリコレに煩いこともあり、主演作の多くが黒人であることを自虐するシーンが存在するものであるため放映しづらいという問題もある。
日本語吹き替え
人気絶頂だった1980年代当時は下條アトムと富山敬(90年代に逝去)がよく吹き替えていたが、1990年代に入ると下條に加えて山寺宏一と江原正士の担当も増えて、三者が分け合う形になった。2010年代以降はほぼ専属で山寺宏一が担当している。例外的に『ホーリーマン』という作品ではなんと強面ボイスでお馴染みの銀河万丈が担当している。神谷明、屋良有作も幻の飛行機内版吹替で担当したことがある。
吹き替えファンからは山寺と下條が二大巨頭と言われており、シルヴェスター・スタローンのささきいさおと羽佐間道夫、ハリソン・フォードの磯部勉と村井國夫のような関係にある。