概要
1954年生まれで、ニューヨーク州マウント・バーノン出身。
演技派俳優でアカデミー主演男優賞も獲得した。なお黒人俳優としては彼で二人目である。
捜査官、刑事、ジャーナリストなど、硬派なインテリで真面目な性格の人物を多く演じている。
デビュー初期は山寺宏一、現在は大塚明夫が多い。また大塚は初めてデンゼルを担当する際、先に山寺の担当したデンゼルを鑑賞し、息遣いの表現や声質を参考にした上で挑んだという。(二人のインタビューにて判明。大塚明夫は「これ貰いっ!」と茶目っ気たっぷりに冗談を言った上で山寺の吹き替えるデンゼルを高く評価した。)
長男のジョン・デヴィッド・ワシントンもハリウッド映画俳優として活躍中。奇しくも日本では2023年秋にデンゼルの『イコライザー THE FINAL』とジョン・デヴィッドの『ザ・クリエイター 創造者』がほぼ同時期に公開された。
特徴
派手なアクションがある作品に出演することが少なく、
作品の傾向を見るに社会問題に着目した作品によく出演する。
当時のハリウッドでの黒人俳優は、コメディー作品でのやられ役ぐらいしかもらえなかったのに対し、その中で彼は独特な地位を確立した。
堅実真面目に生きて来てそうなキリッとした顔立ちに真っ直ぐな目、スリムな長身に清潔感のある短い髪型、アフリカ系アメリカ人によくある訛りが全く感じられないキビキビしたビジネス会話力などから『カジュアル服でストリートに居るよりはビシッとしたスーツ着てオフィスで電話受けてそうな清廉実直系男性』役が似合いそうな黒色人種男優としてハリウッドで重用され始めた事で知名度が上がり、更に彼の卓逸された演技力、知的で見るもの安心させる表現力が評判を呼んだ。
さらに、彼とともに共演した魅力的な共演者との共演が、更に映画に魅力を与えている。
共演においては、対立にしろ協調にしろ、相手役に食われることも相手役を食ってしまうこともない、彼だから出来る調和力も彼の魅力の一つである。
因みに、1990年代中期においての彼は『アフリカ系アメリカ人俳優勢内で一番のイケメン』の座を欲しいままにしていたりした。
そんな中2014年に主演した『イコライザー』は異色と言える。本作品ではデンゼルは元CIAの凄腕工作員ロバート・マッコールを演じ、1分以内で悪党達を倒すアクションを披露した。マッコールは今やケイシー・ライバック(演者:スティーブン・セガール)やジョン・ウィック(演者:キアヌ・リーブス)等と並び称される存在となっている。
代表作品
- マルコムX
- ペリカン文書
- クリムゾン・タイド
- イコライザーシリーズ
- デジャヴ
- フライト
- グローリー
- ボーン・コレクター
- トレーニングデイ
- アメリカン・ギャングスター
- マグニフィセント・セブン
- アンストッパブル
- グラディエイター2