「アイツら6人だけは許さない」
戦慄の復讐サスペンス!
ストーリー
「全て無茶苦茶にされた」「夢も未来も…何もかも」小嶋龍吉は将来有望なプロ棋士の卵。しかし、高校で6人の同級生から壮絶ないじめを受け、すべてを失ってしまった。時は経ち、社会人になったいじめ加害者たちは、過去に1人の人生を壊したにもかかわらず、のうのうと幸せな社会生活を送っていた。その様子を陰からひそかに観察していた黒い影…。奇怪な覆面をかぶった謎の人物が動き出す。その手には小嶋龍吉の名の入ったノートが握られていた。
登場人物
- 小嶋龍吉
主要人物。右目が隠れているのが特徴。両親は幼い頃に亡くなっていて祖母と二人暮らしをしていたが、その祖母も病で亡くしてしまい、天涯孤独の身となる。
プロの棋士として将来を期待されていたが、いじめっ子達の手によりその道を完全に絶たれてしまう。
その後の消息は不明。
- 覆面男
加害者グループを襲撃する謎の人物。大量の目と歯をむき出しにした口がデザインされている覆面を被っており、見た目は非常に不気味かつ猟奇的。高校時代に龍吉が所持していたノートを持ち歩いている。
無差別な危険人物に見えるが、襲撃対象はあくまで加害者グループのみであり、それ以外の人物には危害を加えず、寧ろ田佐中に襲われていた三太郎や北井に襲われそうになった宮山を救出する等の行為もしている。
その怨念じみたやり口から龍吉本人かと思われているが、北井を殺害する際に「これは復讐ではない。敵討ちだ」と意味深な事を語っているため、龍吉以外の誰かが彼の代わりに復讐を行っている可能性もある。
- 小枝北斗
龍吉の中学からの友人。中性的な顔立ちが特徴。高校まで龍吉にも隠していたが、実は女装が趣味。成人してからは現場仕事をしている。
高校の時に龍吉をいじめから救うことが出来ずに見捨ててしまった事をずっと後悔しており、自分もまた復讐の対象者と考えている。
加害者グループ
高校にて龍吉に壮絶ないじめを行っていた者たち。復讐される事に心当たりはあるが、「何年も前の事」 「今更自分勝手すぎる」と逆に被害者面するなど、成人してからも本性は何一つ変わっていない。
- 渡辺和馬
第一の標的。
やたら舌が長く描かれている。
一見すると爽やかで人当たりの良いイケメンだが、学生時代は目薬と称して辣油を龍吉の目に入れるなど壮絶ないじめを行っていた。成人後も愛想良く振る舞いつつも複数の女性と関係を持つ、会社の金を盗むなど多くの問題行動を起こしている。
その後、その件が全てバレた事で謹慎処分を受けて荒れていた所を覆面男によって拉致されて拷問を受ける。覆面男の事は龍吉だと思っていた為、拷問を受けて尚「高校の時に殺しておくべきだった」と反省の色無しの逆恨みをしたため、覆面男によって全身をズタボロにされ殺害された。
- 北井新一郎
第二の標的。
濃い坊主の男性。
現在は中学校で教師をしている。龍吉からの復讐に怯える、いじめを受けていたクラスの女子「宮山」のいじめ解決に尽力する等更生したかに思えたが、実際は「彼女を救う事で好意を自分に向けさせて性的関係を築こう」という下心MAXな理由によるものであった。(当然だが宮山は生徒として慕っていただけで異性としての好意など1ミリも無い)
しかしその後、復讐に怯えるあまり宮山の見てる前で過去にいじめを行っていた事を話してしまい、彼女から軽蔑される。その事で性欲が暴走して宮山を無理やり犯そうとするが、すんでのところで斧を持って現れた覆面男により引き剥がされる。
「頭おかしい」 「自分勝手」など意味不明な言い分をぶつけるも、覆面男から上述の意味深な言葉を返された後、斧で頭を割られて死亡。その後も執拗に全身を切り刻まれた。
- 大久保利則
第三の標的。
刈り上げ頭と肥満体型が特徴の男性。
非常にプライドが高く短気で、自分が下に見てる者から舐められることを酷く嫌うが、周など上だと思っている者には従うなど本質は小物。廃病院を自身のアジトにしている。
「警察は無能の集まり」だと豪語しているが、これは過去に自分が何をしても捕まらなかったからと蔑んでいるため。
龍吉を始末するために彼と友人だった北斗を拉致して尋問するも答えなかったため、彼も殺そうとするが寸前で周に呼び出されたことで北斗を拘束して周の元へと向かう。そこで和田から聞いた情報から北斗が復讐者と確信し、彼を改めて尋問するために戻るが、そこで覆面男の襲撃にあい自分が椅子に拘束されてしまう。
そして、廃病院内に落ちていた注射を打ち込まれ彼から激しい暴行を受けた後、ナイフで全身を滅多刺しにされ殺害された。
- 田佐中優子
第四の標的。
高飛車な性格で周りにも非常に横柄に接する。直接的ないじめはしてないものの龍吉が虐められているのを笑ってみていた。
現在は女優業をしており、渡辺が殺害された時点でドラマの役が決定していたため、龍吉についての警察調査も断固拒否している。
しかし覆面男によって拉致され、「何もしてない」 「私はただ見てただけ」等と自己保身に走り、硫酸を顔面にぶちまけられ、顔の殆どを焼かれてしまう。
- 和田数子
グループの女子の一人。現在はバーのスタッフとして働いていて、グループのメンバーも度々利用している。
見た目は可憐な女性だが、仲間が殺されて行ってる現状について「もし龍吉なのだとしたら許せない。自分勝手すぎる」と涙ながらに嘆く等、やはり本性は歪んでいる。
- 渋根周
グループの実質的なリーダー。不敵な笑みを常に浮かべており、腹の底が見えない。現在は銃を所持するなど個人的な対策を行っている。
その他
- 宮山
女子高校生。クラスメイトからいじめを受けていたが北井によって救われた。その為彼を慕っていたが、見知らぬ人物から携帯に来た連絡により北井が過去にいじめをしていた事を知る。それでも彼を信じて確認を取りに行くも、逆に彼がいじめをしていた確固たる証拠を掴んでしまう。
当然北井を軽蔑して帰ろうとするも、上記の通り北井に襲われ性的暴行を加えられるが、寸前の所で現れた覆面男に助けられ、北井が覆面男によって殺害されたため最悪の事態は免れた。
その件もあって北井には完全に失望しており、彼の死を悲しむことも無く、その後の警察の捜査にもほとんど協力しなかった。
- 山さん
帽子をかぶった中年刑事。自分の信念に従って行動するため本部からは厄介者扱いされている。喫煙者。一連の連続殺人事件に関して独自に捜査を進めている。
- 小野川
山さんと共にいる後輩刑事。正義感にあふれた性格。
- 角松邦正
将棋界のトップに君臨する眼帯の男性。
- 倉科
角松のライバル。
- 渋根恭介
周の弟で、高校生。兄弟仲は極めて最悪。