概要
フレームを折りたたむ機構のある自転車のこと。
多くは20インチ以下の小さいホイールを持つ小径車(ミニベロ)であり、中には8インチ以下の極端に小さなホイールを持つ折りたたみ自転車もある。
利点と欠点
コンパクトに折りたたんで持ち運びできる。袋に入れれば手荷物として列車やバスなどの公共交通機関に持ち込むことができ、旅先でサイクリングを楽しむ輪行に適している。コインロッカーに収納しておけるので駐輪中に盗まれる心配がなく、邪魔にならない。
また、自動車のトランクにも収納可能。輪行する気が無くとも、住居に駐輪スペースがなく室内保管しないといけないという理由で折りたたみ自転車を選ぶ人もいる。
しかし、コンパクトにできるといっても、必ずしも軽量というわけではなく、同価格帯の自転車に比べると折りたたみ機構(関節パーツ)の分むしろ重い。一般的なママチャリよりは軽いが、それはホイールが小さいからである。安物では15kg以上あり、輪行には向かない事も(自動車のトランクに載せるのなら気にならないだろうが)。また、折りたたみ機構の分、デリケートで壊れやすく、車種にもよるがメンテナンスに気を配る必要がある。
電動アシスト機構のある折り畳み自転車もあるが、当然モーターやバッテリーの分だけ重く、一般的なママチャリと同程度の重量となる。
多くの折りたたみ自転車は小径車であるので、段差に弱く直進安定性に劣るなどの欠点もあり、スポーツ志向のモデルは20インチ程度の比較的大きなホイールを採用する。GIANTのMR4シリーズは折りたたみ自転車としては例外的に小径車ではなく(24インチホイールを採用)ロードバイクと同等の性能を追求したモデルであった(2017年モデルで販売終了)。
逆に携帯性を重視した極端な小径車も存在する。ここまで行くとデザインが独特なので乗り慣れるのが大変とも。ついでに折りたたみ機構が凝っているので高価だったりする。
画像の、A-bike(8インチ。かつては6インチだった)は6.8kg、ストライダ(16インチ)は10.8kg
なお、折りたたみ自転車を買ったものの「ほとんど折りたたまない」という人もいるが、折りたたみ自転車は折りたたんで室内保管が基本であり、野ざらし状態での保管は厳禁。雨ざらしでなくても「ママチャリ」感覚で駐輪場に置いておくような使い方をしてはいけない(ママチャリより盗まれやすいし)。
「見た目が可愛い」とか「気軽に楽しめる」(イメージがある)という理由で折りたたみ自転車に興味を持つ人もいるが、そのような人は折りたたみ機構のないミニベロを選ぶべきであろう。