日焼けした大妖精
ひやけしただいようせい
東方Projectに登場する、主に個人としての大妖精が「日焼け」した様子を描いた作品に用いられるタグ。
「大妖精」とは、ここではほぼ特定の個人を指し示しており、『東方紅魔郷』などに登場する、ファンの間では「大ちゃん」などの愛称で呼ばれる個人である。
大妖精はその個人について原作ではほとんど語られていない(『東方天空璋』時点)。
原作者であるZUNもまた大妖精について、大妖精が初登場した『東方紅魔郷』制作当時は細かなキャラクター性等は特には考えていなかったことを語っており(『東方外來韋編』参、因幡てゐ項目)、その想像の余白の広さの分、ファンの間で二次創作的に広域で膨大な想像が展開されたキャラクターの一人である。
今日でもその想像は多様さを増しており、「日焼けした大妖精」もまたその一つである。
原作において大妖精が日焼けして登場するなどの様子は「日焼け」が当時発生していた異変の一端を象徴的に表現する要素としても登場した『天空璋』時点では見られていない。
大妖精が日焼けをするという想像は『天空璋』以前からも大妖精個人、または大妖精も含めた広くキャラクターにまつわる「日焼け」というデザインアプローチを通しても見られていたが、二次創作においても大妖精と共に描かれることの多いチルノが、『天空璋』において「日焼けしたチルノ」として登場したことで、これに対比した想像としての「日焼けした大妖精」という想像もまた個別に展開されるようになった。
原作『天空璋』に関する最初の情報が公開された際に同作に登場する「日焼けしたチルノ」もまた公開されており、ここからファンの間でも「なぜチルノは日焼けをしたのか」ということについての多様な想像が展開されていった。
その一例として、チルノが「日焼け」をするに至るシチュエーションに、屋外で日にあたるチルノもまた想像されるわけであるが、その際にはチルノと共に、同様に太陽のもとで日差しに触れる大妖精もまた想像されることがある。そして大妖精もまたチルノと同じように日焼けをする、といった想像が二次創作でも展開されている。
これが「日焼けしたチルノ」と太陽のもとで一緒に、または密に共に在り続けている間柄を象徴するものとしての「日焼けした大妖精」、という想像にも至る展開のあり方の一つである。
他にも日焼けしたチルノに憧れたり自分もチルノと同じようになりたいという気持ちから積極的に日焼けをするといった、「大チル」の姿の一端にも触れえるようないわばチルノ追従説や『天空璋』での異変の影響としての大妖精もまた「日焼け」と言えるような(暴走的)状態となったとする
異変影響下説(これは『天空璋』発表前からも見られていた立場)、あるいはそもそも妖精の日焼けもいつものことという普遍説など多様なアプローチがあり、創作ごとに「日焼けした大妖精」が生まれ得る世界観的下地や要因もまた様々である。
さらに『天空璋』発表以後、同作中で「日焼けしたチルノ」に至る原因が語られたことで「日焼けした大妖精」へのアプローチもさらなる収斂と洗練の可能性を得ており、先の「大チル」などの世界観とも絡み合いながら、ファンの間で様々な想像が展開されている。