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概要

『暗黒女子』は、秋吉理香子のミステリー小説。双葉社の『小説推理』において、2012年12月号から2013年3月号まで連載されたのち、2013年に出版された。

ミッション系の女子高である聖母女子高等学院を舞台に、同校の女子生徒で生徒たちの憧れの存在であった白石いつみの不可解な死を巡って疑いの目を向けられた文学サークルのメンバーらが朗読で各々犯人と思う人物を告発する物語。

2017年に映画化。清水富美加飯豊まりえがW主演を務めた。清水が幸福の科学へ出家したことによるかつての所属事務所レプロとの対立から公開を危ぶむ声があったものの、撮影が既に終了していたことから通常通り公開された。

登場人物

聖母女子高等学院3年生。文学サークルの副会長だったが、いつみの死後に会長を引き継いだ。

いつみの死の真相を明らかにするため、一学期最後の文学サークルの定例会で「前会長・白石いつみの死」をテーマに設定する。

故人。聖母女子高等学院3年生。聖母女子高等学院の経営者の娘で、文学サークルの会長を務めていた。カリスマ性と完璧な美貌を持ち、他の生徒たちから憧れられる存在だった。

ある日、スズランの花を持ってテラスから花壇に転落死した姿が発見される。

聖母女子高等学院1年生。実家は貧乏だが奨学金により聖母女子高等学院に入学した。

いつみの勧めでいつみの弟の家庭教師のアルバイトをしていた。

定例会では、古賀園子を犯人として告発する小説「居場所」を朗読する。

聖母女子高等学院2年生。料亭「こみなみ」の娘であるが、本人は洋食やスイーツ作りに興味を持っている。

文学サークルでもお菓子作りに余念がない。

定例会では、二谷美礼を犯人として告発する小説「マカロナージュ」を朗読する。

ブルガリアからの留学生。いつみが一年生の頃、ブルガリアに短期留学していた時にいつみと知り合い、好意を抱く。

幼少期の怪我が原因で、足を引きずるようにして歩いている。

定例会では、高岡志夜がいつみを憎んでいたと告発する小説「春のバルカン」を朗読する。

  • 古賀園子

聖母女子高等学院3年生。いつみのクラスメイト。亡くなった父の代わりに生家のクリニックを再開するため、医師を目指している。

小説を読む際も常に5W1Hを意識している合理的思考の持ち主。

定例会では、ディアナ・デチェヴァが魔力を使っていつみを死に至らしめたと告発する小説「ラミアーの宴」を朗読する。

映画版では未登場。

聖母女子高等学院2年生。フランスからの帰国子女。

中学2年生の時に執筆したライトノベル「君影草」で作家デビュー。日本語として日本人に自分の作品が読まれることにこだわっており、翻訳化や映像化を頑なに断っている。

定例会では、小南あかねを犯人として告発する小説「天空神の去勢」を朗読する。

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