木曜日のフルット
もくようびのふるっと
半ノラネコのフルットと半飼い主の鯨井先輩とその周りの仲間が繰り広げる、東京の下町を舞台にしたのんびり楽しいスローライフ漫画。
週刊少年チャンピオンの巻末にて2ページで連載されており、デフォルメが効いた可愛らしい絵柄と石黒正数らしいシニカルなギャグに彩られた日常漫画である。
2009年に連載が開始されて今なお続いている石黒の最長寿作品であり、週刊少年チャンピオン誌全体(創刊以降から)としても、前年の2008年に連載開始した『弱虫ペダル』(渡辺航)に次いでの長期連載作品(定期連載+一つのタイトル作品として)でもある。なお、単行本は2024年現在11巻まで発刊されている。
別冊少年チャンピオンでも並行連載されていたが、こちらは足かけ6年で終了しており、全話単行本に収録されている。
白い縞模様の入ったネコ。本作の主人公。
自分ではノラネコと言っているが、人間に食べ物を貰ったり、部屋に寝泊りしている中途半端な状態。無益な争いを好まず、のんびりとした性格。
ブロン
きびしいノラネコ社会を生き抜いてきたフルットの先輩。
ナイフが得意。毛並みは紺色。
ウッドロウ
同じくフルットの先輩。
ノラネコだが博識。毛並みは茶色。
タマ
飼いネコだが、たまにノラネコたちとつるんでいる。
ときどきフルットに意地悪なことを言う。
デン
フルットのライバル。色々と規格外な化け猫。
猫とは思えないほどの大きさと強さを誇り、犬や人間ですら一撃で倒してしまう。
トラ
デンの側近その1。右目に大きな傷がある。
クロ
デンの側近その2。名前の通りの黒猫。コメットの育て親である。
ダニー
フルットの友達のノミ。よく豆知識を言う。
マリア
フルットのご飯を上空から狙うカラス。ツンデレっぽい。
ショコラ
フルットがペットショップにいた頃からの友達。現在は飼い猫。
密かにフルットへ思いを寄せている。
カッパ
とある池に住んでいるメスの河童。名前は不明。
ずる賢い性格で、あの手この手でフルットのご飯をかっぱらっていく(カッパだけに)。
闇の商人
正体不明の謎の商人。
ハンペンと交換で不思議な道具を譲ってくれるが、フルットはうまく使えたためしが無い。
コメット
フルットを「ししょう」と呼んで慕う子猫。普段はクロが面倒を見ている。
本作のもう一人の主人公。
定職に就かず、ノラネコのフルットに餌付したり、ギャンブルばかりやっているダメな女の人。マイペースな負けず嫌いであり、ノラネコみたいな人生を送っている。
しかし、頭の回転が速く、なにかと生活能力は高い。
同作者作のそれでも町は廻っているに登場する紺先輩に似ている。
鯨井先輩が通っていた女子大の後輩。鯨井先輩が住んでいるアパートにやって来ては世話を焼く。
整体師として働いており、相手の体を触れば素性が分かると豪語する。家事は苦手。
鯨井先輩と同じアパートに住む漫画家のおじさん。「狂闘先生!」という漫画を連載している。
よく鯨井先輩をアシスタントとして雇っている。本作随一の良識人。
管理人さん
鯨井先輩が住んでいるアパートの大家さんで管理人さん。
怖いもの知らずのおばあちゃん。
富竹さん
鯨井先輩と同じアパートに住む、ラーメン屋をやっているおじさん。
度々、鯨井先輩のあくどい手口の被害に遭う。
森田くん
鯨井先輩と同じアパートに住むミュージシャン。
歌は頼子曰く「ミュージシャンと思えないヘタっぷり」らしい。
間先輩
鯨井先輩が通っていた女子大の先輩で、現在は輸入雑貨チェーンの社長。愛煙家。
沢村さん
白川先生を担当する編集者。かなりのコワモテ。
宍緒美弥子
占い師として働く霊能力者。その力は本物だが、少々抜けた性格をしている。
佐藤くん
頼子のアパートの隣の部屋に住む青年。頼子に片思い中だが進展は無い。
題字
毎話ごとに描き下されており、作中のエピソードに沿ったものや、騙し絵風になっているものなどバラエティに富んでいる。
またトニーたけざき、中村佑介などの作者と親交がある作家がゲストとして描くこともある。
フィクションネタ
お馴染みの「この作品はフィクションであり・・・」という注釈と共に「ション」に絡めたダジャレが毎週掲載されている。
通常であればこの注釈は単行本になる際に省略されることが多いが、本作ではダジャレも含めてすべて収録されている。
ちなみにこのネタを考えているのは担当編集者である。