人物
本作の主人公。かつてはAV女優「吉良木らら」として様々なAV作品に出演していた経歴を持つが、家族や地元の友人には秘密にしている。
低身長で少々幼児体系ではあるものの、AV女優をやっていただけに出るとこはちゃんと出ている。
高校の頃は演劇部部長(ただし部員1人)。女優になる夢を抱いて上京するもなかなか仕事が取れず、AV業界に入った。それなりの情熱を持ってAVに取り組み、演技派として評価され多くの企画モノに呼ばれるなど、それなりの人気も得ていたのだが、いつしか状況に流されて自身が演技をする「理由」や演技への情熱や将来への夢を見失っており、そんな自分に嫌気がさしてAVを引退。実家に戻って就職もせずダラダラと日々を過ごしていた。
ある日、母親同士が親友と言う縁でお見合いをセッティングされる。元AV女優である事に引け目を感じており、それがデジタルタトゥー化して結婚相手の迷惑になる事も考え、一生独身を貫くつもりでいたので見合いには乗り気ではなかった。
ところが見合いの席で、相手の花丸正樹の顔を見た宮子は驚愕する。なんと彼はかつて何度も共演したAV男優「カンブリア牧」だったのだ。
宮子も正樹もAVに出演していた事は家族には秘密にしており、ここで見合いを破談にしてしまうと母親がまた見合いを迫ってしまう(正樹も同じく)ため、互いに打算込みで「お付き合い」を続ける事にした。が、「カンブリア牧」とはまるで正反対の誠実で心優しい素顔の正樹を見る内に、次第に彼に惹かれてゆく。
AV女優としては清純系属性で売っていたのだが、素でのセンスはもっぱらオラオラ系やヒャッハー系が好み(だからカンブリア牧はキャラ的にモロタイプ)で読む本や物語もたいがい「漢の義務教育」系。それだけにカンブリア牧の正体が正樹である事には当初はショックを隠しきれなかった(正樹も同じだったのでお互い様ではある)。