守りたくて守るんじゃない
守ってしまうのがナイト
概要
異世界ヴァナ・ディールでは名実共に最高のナイトとして活躍していたブロントさんが、カードゲーム「マジック・ザ・ギャザリング」(通称MTG)による決闘以外の武力が通用しない幻想郷に迷い込み、MTGの資産も知識もゼロの状態から騎士としての矜持と実戦経験を武器に奮闘するストーリー。
いわゆるMTG版の架空デュエル作品だが、決闘は無印遊戯王のアニメのようなノリで進み、ルールも一から丁寧に説明しているためMTGを知らない初心者でも問題なく楽しめる。
そして、他に類を見ない程に濃密なストーリー性が最大の特長。
この作品の幻想郷では「次元の混乱」(MTGでの、本来とは異なる歴史を辿った別世界を扱ったエキスパンション)が起きており、登場人物の多くが本来とは大きく異なる立場や環境に身を置いている。ただし単なるキャラ崩壊や設定改変ではなく、何故そうなったのかと言う過程がしっかりと描かれ、その上で各々が理由や信念をもって異変を起こしたり、あるいは解決するべく戦いに臨むというもの。
そして「メイン盾」として誰かを守る事に強い矜持を持つブロントさんは、そんな彼女達と時に本気でぶつかり合い、時に人生の先達として導き交流を深めていく。
この様な形でメインキャラだけでなくサブキャラのストーリーも丁寧に描いているため1話ごとの再生時間もとても長いが、そのぶん熱く感動的な展開が非常に多く、見応えのある作品となっている。また、シリアスな時はとことんシリアスで一部キャラクターの死亡もあるが、後味が悪くなる様な鬱展開は無く、軽快で珍妙なギャグシーンも多いので基本的には少年漫画のように手軽に楽しめる。
連載期間も非常に長く、2011年に第一話が投稿されてから現在に至るまでに、OP動画・コラボなども含め100作以上に及ぶ動画が投稿されており、2019年3月時点で130話目が投稿された。その後、8周年目となる2019年8月すぎには、135話が投稿されている。
ピクシブでもメインヒロイン候補の麟、主人公の理解者の一人である咲夜、数々の名シーンの1つである鬼と吸血鬼によるリアルファイト(?)の絵など、10作以上の関連作が見られる。