水を操る程度の能力
みずをあやつるていどののうりょく
にとりは日本の伝統的な妖怪の一種である「河童」であり、水中を自在に遊泳し、さらにその水を操る事で、作中においてはスペルカードなどの形でその能力を披露している。
また河童は工学的な技術に長ける集団でもあり、先のスペルカードにおいてもにとりは水を操る能力と自分たちが保有する技術とを併用したものも生み出している。
にとりがプレイヤーキャラクターとしても登場する『東方心綺楼』ではそのシステムとしてキャラクター個別の「特技」があるが、にとりに関しては水と技術の両者に関連した「 水妖エネルギー 」という特有のシステムも導入されている。
にとりは「河童」という自身の存在性が持つ水を操るという性質と技術を応用するという性質の双方を組み合わせてさらに新たなものを生み出しているのである。
具体的なスペルカード等については「河城にとり」記事を参照。
稗田阿求の評によれば、水を操るという能力は「 河童としての能力 」である。道具や技術による付加的なものではない。
「水」を操作できる能力の範囲については阿求は「 想像するしかない 」としているが、確認出来る範囲の一例を挙げている(『東方求聞口授』)。
また、人間の視点から見てこの能力がどういったときに危険であるかを挙げ、注意を喚起している。
その「 溺れさせる 」という特徴には同じく水にまつわる要素をもつ存在である村紗水蜜(船幽霊)の「水難事故を引き起こす程度の能力」とも類似点を見る事ができるかもしれない。
pixivにおける検索方法の一つである部分一致検索においてはその名称の近似から「水を操る程度の能力」は「風水を操る程度の能力」と平行してヒットする。「風水を操る程度の能力」は同作のシリーズに登場する物部布都の能力である。
ただしにとりは主に物質としての「水」に関連するもので、布都の能力は概念的な意味合いにおける「風水」であるため、両者は異なる。
「風水」を操る過程で水の流れを整えたり何かを「洗い流す」などの目的で「水」を用いたりあるいはその名称にもあるように風水的「気」の流れを水にまつわる物事に例えること等はあるが、にとりのそれが「水」そのものを操るの対し布都のそれは「風水」を操る過程で水を扱うものであり、第一義的な視点においてそれぞれ「操る」主体は異なるものである。