『心の奥にある力——神の愛を信じる強さは、いかなる力にも犯すことはできないのですから』
強大な敵に包囲された街で法王は残された市民達に教えを説く。「神の愛を信じる強さは、いかなる力にも侵すことは出来ない」だがすぐそこに迫っていた。暴力と理不尽が。──『劇フェス』戯曲・第二幕より
概要
本役は、ゲームアプリ『少女☆歌劇レヴュースタァライト -Re LIVE-』(スタリラ)の劇中劇アルカナ・アルカディアに登場する人物である。演じるのは、シークフェルト音楽学院の鳳ミチル。
アルカナ・アルカディアは、全六幕からなるタロットカードを擬人化した登場人物たちの時を超えた壮大な叙事詩となっている。
本記事で取り上げる『法王』の正位置の意味は広い視野・共感・慈愛、逆位置の意味は狭い視野・誤解・反感である。
作中では、神の愛を信じ、民に希望を授ける人格者という役柄となっている。
『法王』を演じるのは、鳳ミチル。ミチルはシークフェルト音楽学院舞台俳優学科の2年生、エーデルが一人のフラウ・ザフィーア。明るい性格で、フラウ・プラティーンの雪代晶を支える頭脳明晰な宰相。広い視野とぶれない意志を持つ。
劇中劇アルカナ・アルカディア内での活躍
以下、ネタバレ注意。
第二幕
舞台は、戦争が始まり、全てを巻き込んだ世界。神の代弁者『法王』が守る、海沿いの小さな街。偉大な『神の愛』と人が生きるべき指針の『法』が治める、清らかな人たちの街。
しかし、この平和な街もまた、戦争に巻き込まれる。敵軍の【新兵器】に怯え、援軍もない中、神の愛を信じる法王を中心にして市民たちは抵抗を続けていた。為政者たちはとっくに逃亡していたが、法王だけは逃げ遅れた民を救うために残っていた。
敵の侵攻が始まってから3日、大軍に包囲され陥落しようとしていた街に、【新兵器】戦車が投入される。法王は市民を守るため、自ら戦車の前に出て、神の愛と救いを説いた。
だが、戦車に説得は届かず、あえなくその犠牲者の一人となる。法王が守り続けていた街は、戦車に蹂躙され尽くされ、誰ひとり救うことはできなかった。
戦車を止めることはできなかったものの、確かに【星の少女】の記憶に残ったのだった。
絶望的な状況であっても希望を見失わず、市民を励ます様子はまさに人格者そのもの。「己信じて進む限り、道は必ず開ける」と、市民に信じさせてくれた。危険を顧みずに自ら戦車の前に出て、神の愛と救いを説く様に、深い慈愛と勇気を持つ人物であることが見て取れる。
第六幕
『彷徨える少女たちに祝福を——だが、幾多の困難が、あなたの前に立ちはだかるだろう』
『遥かなキラめきに囚われてしまったあなたは、理解されず、差別され、迫害されるかもしれない』
『普通の喜び、女の子の楽しみを理解できない異端であると、異教徒であると……』
荒涼とした白い砂漠。月明かりの果て……約束の場所、秘密の楽園である『月』で、【星の少女】に語りかけるアルカナの一人として登場する。
配役された舞台少女との関連性
※本項目は編集者の主観で記述されています。明らかな間違いや矛盾等があった場合、加筆修正をお願いします。
⚪︎鳳ミチルは王のため、法王は民のため、方向性の違いはあれど人心の掌握が上手く、あくまで言葉による戦いに長けている。
⚪︎『法王』は信仰心から現実が見えておらず、ミチルもまた充実感から視野が狭まっていた。
⚪︎鳳ミチルの『鳳凰』と、『法王』をかけている。
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同幕の登場人物