泡沫
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うたかたまたはほうまつ
水面に浮かぶ泡。比喩的に用いられることが多い。
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ネタバレ含むあらすじ 幼馴染の郁未が入院する病院へ毎日通う聖也は、病気とは縁遠く、いつも笑顔でいる郁未が“死”の病に侵されていることを知っても信じられずにいた。体の内側から死んでいってる、と郁未の母親に教えられた聖也は、漠然とした思考で、ソーダ水の炭酸がじわじわと抜けていくイメージを思い浮かべる。表情からではわからない。けれど内側の細胞から死んでいってる郁未の姿は、炭酸の抜けた、ただの甘い水のありさまと重なった。 運動好きで水泳部の郁未と、特進クラスで勉強ばかりの聖也は正反対の性格だったが、郁未はなぜか聖也をおおいに慕っていた。自分の価値観で他人を揶揄うところがある郁未だが、聖也もまた、人懐っこい笑顔や単純な性格の郁未を憎むことはできなかった。 いつもの見舞いの帰り、聖也は郁未の母親が泣き崩れている場面に遭遇する。それは確実に、郁未の容体が悪化していることを語っていた。友人が海底に帰り、泡となり消えてしまう未来が訪れるのを、聖也は徐々に理解し始めたのだった。5,262文字pixiv小説作品来世で待ってて(仮)
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