概要
1933年2月1日、栃木県宇都宮市に生まれる。
愛称は『ナベサダ』。日本のジャズ・フュージョン界における第一人者として、広くその名を知られているサックスプレイヤーの一人である。
薩摩琵琶奏者の父親を持ち、幼少時代に映画「ブルースの誕生」を観たことがきっかけでクラリネットを始める。
1951年に上京。銀座のクラブ等で演奏活動をする傍ら、テナーサックス奏者の宮沢昭、ジャズピアニストの守安祥太郎らと出会い交友を深める。
1953年、ジャズピアニストの穐吉敏子（あきよしとしこ）が率いる「コージー・カルテット」に加入。3年後に穐吉敏子が渡米すると、彼女に代わってバンドのリーダーを務めることとなる。
1958年にコージー・カルテットが解散すると「ジョージ川口ビッグ4」に加入。1961年には自身の初のリーダーアルバムとなる「渡辺貞夫」を発表する。
1962年、アメリカのバークリー音楽院に留学。
ジャズドラマーのチコ・ハミルトンや、ゲイリー・マクファーランドらと共演し、また在学中にボサノヴァの魅力に触れることとなる。
1965年に帰国すると多くの内外ミュージシャンと競演し、日本におけるジャズ・プレイヤーのリーダーとして活躍する。
1978年に発売されたアルバム「カリフォルニア・シャワー」はジャズ・フュージョン界では空前の大ヒットを記録し、フュージョンと呼ばれる音楽ジャンルをポピュラーな音楽として広めるきっかけを作り上げた。
また、ジャズ、フュージョン、ボサノヴァ、ワールドミュージック等のジャンルを超えた数々の音楽活動に対する功績をたたえて、第1回宇都宮市民栄誉賞（1984年）、ロサンゼルス名誉市民賞（1988年）、紫綬褒章（1995年）、米国バークリー音楽大学名誉音楽博士号（1996年）をはじめとする数々の賞を贈られている。
2014年には栃木県名誉県民のひとりとして登録されたほか、2015年10月にはブラジル政府よりリオブランコ国家勲章を授与されている。
関連動画
California Shower（1978）
Orange Express（1981）～My Dear Life（1977）
RENDEZ-VOUS（1984）
SAMBA DE ORFEU（1986）
その他の活動
資生堂 渡辺貞夫 CM（1985-1987）
NISSAN ローレル CM（1984-1985）
ヤマハ タウニー CM（1980）
