概要
潜水服とは、ダイバーが潜水するために体温の喪失や外傷を防ぐために着用する衣類のこと。複数存在するため、本項では各種を大まかに説明する。
ヘルメット潜水
ガラス窓のついた丸いヘルメットを被った重装備の潜水服。どちらかというと宇宙服に近い外見をしている。日本では1850年代から使われるようになり、当時はほぼ唯一の実用的な潜水服だった。しかし手先以外はかなりの重量があり全身が覆われるため、単独で水中を移動するのは困難である。作業時の危険性も大きいため、現在ではほとんど使用されていない。
保護スーツ
「ダイビングスーツ」とも呼ばれる身体にフィットした潜水服。スクーバダイビングやサーフィンなどのウォータースポーツ(マリンスポーツ)や、潜水漁(海女、海士/海人)やレスキューなどの作業潜水で身体を保護するために着用される。ヘルメット潜水よりも機動性は高いが潜水時間は限られる。
主に着用者の身体が水に濡れる「ウェットスーツ」と、水に濡れない「ドライスーツ」の二種類に大別される。スーツの詳細については各記事を参照。
大気圧潜水服(ADS)
スキューバダイビングよりも深く深海を潜水するために着用される潜水服。服と呼ばれるものの、一人乗りの潜水艇と形容されるほどの大掛かりな鎧である。
水圧の影響を受けないよう硬質の金属で作られているが、腕や足の部分は軟らかい関節で構成されているため機動性を持つ。主に深海の調査のために使用される。