概要
真理を知って物事を正しく判断する力を「智慧」とするなら、心が迷いや疑いに支配され物事を正しく判断できない状態を「無明」という。
無明は全ての苦しみの根本的な原因であり、智慧をもって無明を破ることにより消滅すると説く。
「智慧」を光に例え、迷いに支配されることを光が射さない状態と捉えて「無明」(光が無い)というのである。
こうすると「無明」ではなく「闇」としたいところだが、闇に光を当てるとたちまち消え失せるので、闇がどこか別のところに移動したわけではなく初めから存在しなかったということになる。
つまり闇という何かがあった訳ではなく、それは光の欠如を意味するのである。
同様に迷いとは智慧(光)の欠如すなわち「無明」なのである。