キャラクター詳細
主人公・東光の幼なじみの1人。母親の影響で、光が危ない事をしていたにもかかわらず、見て見ぬ振りをした結果、事故を招いた事がある。
後に、光の友人になるが、最終的には疎遠になる。
父親の母親に対する苛烈なDVに憎しみと失望感、そして戦慄を覚えており、これがトラウマとなって、一種の人間不信に陥っており、また、異性や恋愛に対して、強度の嫌悪感を抱いていた時期があるが、逆に、「自分の家庭を築いて、幸せになれたら」と願うようになる(この時点で、競争や上昇志向の虚しさを自覚しているらしい)。
父親の出世の道具として生み出されたに過ぎず、それゆえ、両親からは十分な寵愛をうけられず、しかも、エリート級の教育を受ける事を強制されている (これが周囲のねたみを招いてしまったらしく、小学校高学年くらいの時は、学校で気が合う友達が居ず、浮いた存在になっていた)。
私立中学校を受験するものの、体調不良やプレッシャーに勝てず(おそらく、両親のそれぞれの短所が遺伝し、それが災いして(つまり無駄な努力だった))、余裕と思われた周囲の予想に反して全滅し、七月中学校とは別の中学校に進学する(おそらく、志望校の一つに補欠入学できたものと思われる)。その前後に知り合った青年達と友達になるが、実の両親に心の底から憎まれているという確信(母親については若干、勘違いの可能性もあるが、父親の場合、「家族さえいなければ」という冷淡な発言からして、決定的なネタが上がっている)から寂しさを募らせ、まだ14才の時に、自分に一途に思いをよせる青年・翔兵と一線を越えてしまう。最終的には、翔兵に監禁された事件を経て、母親共々、父親から解放される。それ以降、保健室担当の教師を目指して、勉学に励むようになった。
主な人間関係
家族構成
母親
東幸子(光の母親)の母親学級の友人(子供たちが幼い頃は一緒に子供たちを公園へ連れて遊んだり、東宅でお茶をしたりなど仲はよかった)。当初、光の自閉症に無理解で、光のことを悪く言っていた。
また、光が小学1年生の当初、一種のねたみから、光の通学に、水を指した事もある。絵理が光の危険を見て見ぬ振りをした事を知って、部分的な改心はしたものの、それ以来、他の母親と距離を置くようになり、幸子とは会えば会釈を交わす程度になってしまったため、東一家が後述する彼女の窮状を感知する事はなかった。
自分に対して、頻繁に暴力を加えている夫を恐れ、憎みつつも、優れた能力もなく、他に支援者も存在しない事から
(更にいうと娘である絵理の存在が障壁になって)、離婚できずにいる。そのような状況にあるためか、片倉絵理に対しては、将来自分と同じ思いをさせたくないという願いも込めて、不器用ながらも一途な愛情を注いでおり、彼女が翔兵に監禁された事件を経て、母子そろって、夫から解放される。
父親
人当たりが良く優しそうな外見とは裏腹に、本性は地位や名声にしか興味がなく、束縛を嫌う性格で、自分の家族を出世の道具としか考えていない冷酷なエゴイスト。
元々、女嫌いで、世間的信用を得て出世する為だけに、
妻と結婚し、一人娘・絵理をもうけたに過ぎず、後に不況で、経営難から脱却できない自社に冷遇・酷使されて、嫌気を感じていながらも、家族の存在が障壁になって、転職できないという理由から何の罪もない家族を憎み、かねてからの暴力に訴えて、追い出そうとするようにようになってしまう。
しかも同時に、前述通りの地位や名声、功績に対する異常なまでの執着心から、物事の正邪を結果のみで判断して、僅かな失敗や妥協をも激しく憎悪する、弱肉強食ともいうべき欲深い性格でもある。当然、光の自閉症には無論、自分の家族の努力や誠意にも無理解で、妻に対して、つまらない理由で頻繁に暴力を加えたり(次第に殴る、蹴る、髪を引っぱるなどより残忍性・凶暴性がエスカレートしている)、私生活において娘の絵理を放置しておきながら、僅かな失敗を見咎めては、時に冷淡に、時に激しく責めたてるといった態度からして、苛烈極まりない人物である(彼の場合、ある種、競争社会と自身の天性の虚栄心(つまり競争本能)が生んだ「邪悪」)。
交友関係
翔兵
絵理が小学校卒業直後、ゲームセンターで知り合った青年。フリーターで一人暮らしをしている。絵理に一途に思いをよせ、彼女がまだ14才の時に、一線を越えてしまう。やがて絵理に束縛を求め、暴行の末に監禁してしまい、警察に逮捕される。絵理は、「お父さんと同じ」と称しているが、正確には、絵理の父親とは真逆の恐ろしさ(相手を愛するが故コレに束縛を求める)を秘めた存在である。
佑太
翔兵の友人。
桃子
翔兵の友人。翔兵の影響で、片倉絵理の姉貴分となる。友人として、翔兵の恋を応援しているようだ。
関連イラスト
関連タグ
沖拓也・・・彼も片倉絵理と同じくこの作品における毒親の被害者。