注意
本記事は、映画版『ミステリと言う勿れ』・原作《広島編》の重大なネタバレを含みます。
概要
「狩集家」とは『ミステリと言う勿れ』の映画及び原作に登場する幕末・明治期から約150年間も続く、広島でもかなり有数の名家である。
不動産業で財を成して繁栄していった……というのは実は偽りの顔。真実は彼らに伝わる『鬼の集い』という伝説の通り
本物の狩集家が営んでいた麻農家に雇われた者(鬼と表現)とその手下2人は幕末の動乱期を利用して本物の当主や使用人や小作人を殺し若妻を奪い家を乗っ取った。現在「狩集家」とされている者たちは皆、成り変わった偽者の末裔である。
実はその乱闘の際に本物の当主夫婦の幼い1人娘が屋敷の裏口から使用人によって逃されており唯一の正当な狩集家の生き残りとなった彼女の存在が結果的に成り代わった偽者の狩集家を苦しめる事となった
当主たちを皆殺しにした3人はいつかこの娘が戻ってきて自分たちに復讐するのではないかと恐れ狩集家内に現代まで続く恐ろしいルールを作った
なおこの唯一の生存者である少女のその後の行方は全く不明だったが物語が進むにつれて彼女の血を引く正当な狩集家の子孫がいる事が判明する
彼女の血筋つまり本物の狩集家の血を引く正当な狩集家の子孫達は偽者の狩集家やその手下達にその存在を知られる事なく現代まで脈々と生きて続けていて彼女が逃げる際に真の狩集家から持って逃げた着物の柄が1年の各月を指している12体人形のうちの1体の人形(原作では朝顔で映画では牡丹)を現代でも彼女の血を引く一族の長女が代々受け継ぐ事となっている
なおこの人形の存在が物語の重要な鍵となっていて現在の狩集家の子孫達と真の狩集家の子孫を繋ぐきっかけとなった
その他にも遺産相続を巡って兄弟達が争い必ず死人が出るなどかなり深い闇を抱えたいわく付きの一族である。
久能整も狩集家を「犬神家の一族」と評していた。
なお2人の手下はその後代々真壁家と車坂家と名乗り現在も偽者の狩集家とは親密な間柄である
現在の狩集家のメンバー及び関係者
狩集汐路
広島編におけるヒロイン。狩集家の遺産相続候補者の1人。遺産相続の度に死人が出る狩集家の死の連鎖を止めるため、父・弥が営んでいた画廊の客で知り合いでもあった我路の勧めで整を狩集家に招待した。
整の変人ぶりに冷ややかな反応をしたり、子供っぽく彼を煽ったりするものの、整の言動に対してきちんとお礼を言うなどかなりのツンデレ。
原作では広島編後も度々登場している人物である
車坂朝晴
狩集家お付きの顧問弁護士一家「車坂家」当主・義家の孫。汐路の初恋の相手であり、彼女から「アサちゃん」と呼ばれている。汐路を妹のように可愛がっている。
狩集理紀之助
臨床検査技師。汐路、ゆらのいとこで、狩集家の遺産相続候補者の1人。新音からは「リッキー」と呼ばれている。常にメガネを掛けている。
波々壁新音
汐路、ゆら、理紀之助のいとこで、同じく狩集家の遺産相続候補者の1人。ヤンチャな性格だが、根は真面目。
狩集家の人間に口出しする整に対して「わて関係なかろうが!」と言い放ち、敵意をむき出しにしていたが、次第に彼の言うことを信用するようになる。
赤峰ゆら
汐路のいとこで、狩集家の遺産相続候補者の1人。勝ち気な性格ではあるが、一人娘を守るために奮闘する強い母親としての一面もある。
赤峰一平
ゆらの夫。ゆらとは対照的に気が弱い。それでも、妻と子供を想う気持ちは人一倍強い。
狩集ななえ
汐路の母親。父親である弥を失って以降心に闇を抱え始めていた娘を心配する。
狩集弥
汐路の父親。銀座で画廊を営んでいたこともある芸術家で、その客には我路もいた。8年前、狩集家の遺産相続をめぐり他の3人の兄弟(ゆらの母親、理紀之助の父親、新音の母親)共々事故死したとされ、警察は彼の居眠り運転が事故の原因だとされていた。しかし、彼らの死には不審な点がいくつもあり…。
狩集幸長
狩集家当主。故人。彼の死をきっかけに遺産相続が巻き起こる。
鯉沼鞠子
汐路たちの亡くなった祖父・幸長のいとこ。狩集家の雑事を取り扱うリーダー的存在。
狩集家の関係者
真壁軍司
狩集家お付きの顧問税理士一家・真壁家の現当主。幕末に鬼とその手下2人が本物の狩集家を乗っ取った際に手下だった2人のうちの1人の子孫
車坂義家
狩集家お付きの顧問弁護士一家・車坂家の現当主。朝晴の祖父。幕末に鬼とその手下2人が本物の狩集家を乗っ取った際に手下だった2人のうちの1人の子孫
真の狩集家の子孫
君原奈津子
パワーストーンアクセサリーのデザイナー。「鬼の集い」の言い伝えにおいて、幕末に鬼とその手下2人が本物の狩集家を乗っ取った際に使用人によって逃され唯一生き延びた当主夫婦の幼い1人娘の子孫で本物の狩集家の血を引く真の末裔。逃げる際に少女が持って逃げた人形は彼女の血を引く長女が先祖代々受け継ぐ事になっており現在は彼女が継承している。。ちなみに『鬼の集い』の話については少なくとも彼女の祖母の代から伝わっていないようである