「必ず生きて帰る…君のために…!」
概要
プロフィール
人物
その忍、血も涙もない残虐そのもの…がらんどう。
渾名は「がらんの画眉丸」
小柄な体と白髪が特徴。顔つきはどことなくけだるげである。
虚無的な性格だが、結構根に持つ粘着気質な面もあり、不満や愚痴をネチネチ漏らすことも。湯船が苦手。
愛妻家で妻を侮辱されると激怒し、他の女性には照れることも無い。
氣は「火」で、火を扱う忍術に長ける。
画眉丸は生まれつき氣が強い体質なため、その分老化(成長)現象が白髪に出ている。
幼少期に石隠れの里長に両親を殺され、忍者として育てられた。妻と共に里を抜ける条件として請け負った任務で、仲間に裏切られ捕縛。死罪になるも超人的な身体機能から斬首しようとしても刀が折れ、火刑に科しても燃えず、処刑できなかったが、派遣された山田浅ェ門佐切から、死を受容しているようで、愛する妻のために抵抗していることを指摘される。
妻と再会するため佐切の提案を受け入れ、仙薬探しに参加する。
里の壮絶な修行とその2つ名から「自身はからっぽ、がらんどうの感情のない人間だ」と思い込んでいるが、その実は無益な殺生は嫌うし、必要ないなら戦いも好まない性格。
洗脳染みた教育により、物事を最短距離でこなそうとして摩擦を起こすことも多かったが、仙薬探索のため生還を目的として様々な人との触れ合い、妻からの言葉で、協調する姿勢を見せるようになる。
自身は戦い、殺すしか能のない人間という思い込みと回りからの「感情はちゃんとある、心を持った人間だ」という評価の間で揺れ動き、後述の「氣」の習得に影響する。
戦闘能力
里の忍び筆頭なだけあって非常に高い。手縄をした状態でも人間なら簡単に絶命させるだけの体技を操る。
里での壮絶な修行により身についた驚異的な身体能力、身体強度を活かした近接主体の立体的な戦闘スタイルを取る。
また、石隠れ直伝の忍術にも長けており、後述の通り様々な術を用いて相手を迎え撃つ。
「氣(タオ)」
→島で習得した技術。
体を流れる氣を操り、体に様々な影響を与える。
身体機能の強化や技の精度上昇に留まらず、てんせん様に致命傷を与える唯一の方法となる。
火法師の様な人間離れした忍術もこの「氣」の影響で身体強度を上昇させた影響だと劇中では考察されている。
忍術
画眉丸の「氣」の性質が“火”属性だからか、主に火をベースにした忍術を使用する。
主要のものは以下になる。
「火法師」
→体温を上げて皮脂を発火させる画眉丸の得意技。単純だが威力、応用の幅共に抜群であり、後述の雷礫などと組み合わせて辺り一帯を火の海に変える、突き刺した腕を発火させて体内から焼き殺す、などエグい技も可能。とはいえ自らの体を燃やしている以上、深手を負った状態で使うと命の危険もあるようである。
画眉丸のシンボルとも言える技で、度々公式グッズやコラボカフェにタイアップされている。
「雷礫」
→読み方は「いかりつぶて」。周囲にあるものを蹴り飛ばして攻撃する。蹴り飛ばす物に制約はあまりないようでその辺の石ころから落ちてくる相手の武器を飛ばして相手に返す、という芸当も見せた。遠距離攻撃だからか、あまり凄まじい威力を持っている描写は無いが、一般人が喰らえば普通に命の危機はありそうである。
炎や岩と組み合わせた変化系に「大礫」や「火法師拵え」がある。
「撓刃」
→読み方は「しなりば」。腰の帯をムチのように打ち付ける。本人いわく「鋼鉄並の硬度」だそうだが、陸郎太には通じなかった。
「鬼蛍」
→複数の火の玉を相手に向けて飛ばす。火の玉は当たると炸裂し、視界を奪う。おそらく撹乱、逃走用の技。
「爆水」
→火の粉を相手に向けて滝のように浴びせる。広範囲攻撃のようだが、威力に関しては不明。
「火ノ橋」
→口から炎を吐き出し、横一文字に薙ぐ様に攻撃する。空を飛ぶ対象や細かい対象をまとめて焼き払うことが出来る。作中でも頻繁に登場していたので何かと便利な技のようである。
「踵爪」
→読み方は「きびすづめ」。石隠れ流体術による蹴り技。人間の肉なら簡単に抉りとるほどの威力を誇る。
「風縫い」
→口から物を飛ばす技。
「棘衾」
→読み方は「とげぶすま」。木の枝で相手を突き刺す。
「花針」
→指の力で鉄砲にも引けを取らない威力を持った小石を相手に飛ばす。
「天帝颪」
→読み方は「てんていおろし」。高く飛び上がったあと、発火させた両腕を相手の頭上から叩きつけてそのまま両断する。画眉丸も奥義と呼ぶ技。
他にも体術など以下の数々の忍術が存在する。
複数の技を組み合わせて戦う姿が見受けられた。
体術
おなじ石隠れ出身のシジャとの戦闘で様々な里直伝の体術が繰り広げられた。
「鎌首」
「幹竹割」
「鉤当て」
「蛇絡み」
「刀捕」
「影縫い」
「大鉈」
「撃針」
連続技
天仙の一人である蘭戦で「雷礫」や「爆水」とともに使用された。
「花々抄」(かかしょう)
「焼け吹き」
「つりわた」
「花蛇輪」(はなだりん)
「火炎断」
正体(ネタバレ注意)
ここから先は原作未読の方閲覧注意。
「がらんの画眉丸は屋号だ。ワシだけの名じゃない」
じつはがらんの画眉丸とは、石隠れ衆の筆頭に代々受け継がれる名であり、今回はこの男が「がらんの画眉丸」を里の筆頭として受け継いだだけなのである。
つまり、当然先代もおり、その先代を殺すことが次の画眉丸の誕生を意味する。
劇中でも杠が言及しているように、本来影に生き、闇に死ぬことで誰にも存在を知られないことが仕事の忍者なのにその世界で「名が知られている」のはいささか奇妙である。
元々は石隠れの長が里のネームバリューと自身の率いる里の忍者の強さ、影響力を示すためにあえて広めたもの。
これにより噂が噂を呼び、やがて最強の忍「がらんの画眉丸」が誕生したのである。
そのため、「がらんの画眉丸」が死しても新たな画眉丸が現れるため、それぞれ別人なので容姿や技が違うことも画眉丸の神秘性や噂の箔付けとして機能している。
作中で当代の画眉丸が、死なずに捕まり所在が明確なまま生き続けているために新たな画眉丸を石隠れが出せない状況となっており、その上その画眉丸がこれまでの画眉丸の中でも最強とされている為、ネームバリューに傷がつくと言う理由で長や里から狙われる羽目にもなった。
彼の本名に関しては本編完結後に発売されたファンブック「解体新書」にて小話が描かれている。興味のある方は是非。