概要
中国では学者が政治家・役人を兼ねていた時代が長く、役人への道の狭き門としての科挙の受験勉強のための教育機関として、元・高位の役人などが経営する塾で学ぶことが多く、それらは政治が経済にも影響を与える存在だった。中国では科挙が廃止となった後、衰退している。
日本では江戸時代の適塾や松下村塾といった私塾が著名、ほとんどが創設者の意向によって閉鎖されているが、慶応義塾や同志社のように大学に発展したものもある。
有名な学者(儒教、蘭学、心学、国学など)や医者(蘭方医、漢方医など)が教師となる専門的なものから、仕官先のない武士や僧侶が教師となって簡単な読み・書き・そろばんを教える寺子屋もあることから、必ずしも授業料が高いところばかりでなく(寺子屋にいたっては米、みそ、醤油が授業料というところもある)、浮世絵作家のように工房と弟子育成が一緒になっているところもあった。
現代日本では政党や企業が営む政治塾や経営者向けの講習会の私塾が存在している。
また、仲代達矢主催の無名塾は俳優に向けての著名な私塾である。
有名な江戸時代の私塾
私塾を創設したその他の人物…石田梅岩(心学)、本居宣長(国学)、シーボルト(西洋医学・鳴滝塾)、福沢諭吉(英語学校→慶応義塾大学に発展)、新島襄(英語学校→同志社大学に発展)