機動刑事ジバン第三十話にあたるエピソード。
踊りにかける父と子。竜千之丞とその息子である竜小太郎は、今度の公演の稽古に余念がなかった。
しかし、その帰り道、バイオロン幹部であるマーシャ・カーシャが事故を起こしてしまう。
そして、その衝撃で飛び出したゲル状の何かが、千之丞の額に張り付き、哀れ彼は怪物に変貌してしまった。
実はそれは怪物細胞と呼ばれるもので、それに取りつかれたものは、月の光を浴び、凶暴な怪物に変身してしまう。
バイオロンたちは、これを今回の作戦に用意した怪人、カブキノイドの体内で無数に増殖させ、人々にバラまき、無差別に怪物にしてしまう作戦だ。
「カブキノイドよ! 怪物細胞を何としても取り戻せ! 」「がってん、しょーちのすけー! 」
病院まで抜け出し、必死で父を捜す小太郎に心を動かされ、直人たちは捜索を続ける。そして、その果てに深夜の公園でついに千之丞を見つけ出す。しかし彼は言い放つ「小太郎に伝えてください。もう私には会えない。と。」
直後、怪物細胞に取りつかれた千之状は怪物に変貌、ジバンを襲う!
しかも「しばーらく! しばらぁぁく!」カブキノイドまで怪物細胞奪回に襲ってきたのだ!
巨大煙管を銃として、さらには巧みに打撃武器として使いこなすカブキノイドのラッシュに、ジバンは押され気味となるが、なんとかこれを撃退する。
「たとえ、そんな姿になっても、今度の発表会には見に来てくれる。」
そう信じる小太郎たち。しかし、バイオロンもそんなことはとっくに見抜いていた。
会場に潜むバイオロン、爆弾、と二十三十の罠を仕掛けてくるバイオノイド。歌舞伎にちなんだ多彩な技を駆使するカブキノイドに、父と子の絆を取り戻すために颯爽と立ち向かうジバン! 陰謀の渦巻く中、戦慄の舞台は幕を開ける…。
大御所、東千代之介が登場! と雑誌等ではそこばかり取り上げる。しかーし(カブキノイド風)
しかし、どうして怪物細胞培養のための怪物が歌舞伎モチーフなのか。なんかこの辺からこのエピソードは間違ってることをうかがわせるが、「美少年」=ショタか? 強烈な個性だけど小器用な(人間に化けて舞踊までおどる)カブキノイド、張りぼての月に反応して怪物になる千之丞。中盤にチラ見せしただけでそのあと出てこない・・・何のために出てきたのかわからないクイーンコスモ。爆弾解体までできる洋子先輩、などなど、突込みどころの多いギャグ回として、ニコニコ動画の住人は見ていた・・・。
また、ジバン役の日下翔平氏も、「初めてヅラをつけた」「ゲストの東氏、竜小太郎氏との共演が印象深い」と語っている(東映ヒーローマックス vol27)より。
また、「人間を怪物化させる。」というアイディアは、ジバン15話『オオカミ男はピアノ好き』でも出てきたが、同じようなアイディアでも、ここまで違うということを見せてくれる。
カブキノイドについてはカブキノイドを参照