概要
古代中国の地理書『山海経』の「海外北経」に記述される、無腸国の東にある聶耳国に住むという異民族で、中国語ではニエアルレン(Nièěrren)と呼ぶ。
この民族はとても耳が大きく、歩くときには垂れ下がった耳たぶを両手で持ち、虎を飼い慣らして使役するとされる。
『独異志』には「大耳(ターアル)」という似た異民族が記述されており、彼らは耳を布団の代わりに使えるほど大きいという。
また『三才図会』では身体に虎のような模様があり、耳は腰まで垂れ下がるとされている。
なお古代インドの叙事詩『マハーバーラタ』には、「カルナプラーヴァラナ」という同様の特徴を持つ異民族が記載されており、さらに同国には「ランバカルナ」と呼ばれる者が、ヨーロッパには「パノッティ」と呼ばれる国に住む同様な者が伝わる。