行政法を学ぶ前に
行政法とは？
行政法とは「行政に関する法」あるいは「行政に特殊固有な法」のこと。
まあそのまんまの意味である。
最大の特徴は、「民法」や「商法」のように「単独の法典」が存在しているわけではないということ。要はあらゆる「行政に関連する法律」を無理やりまとめた総称が「行政法」なのだ。
ちなみにそもそも「行政」とは何かという話なのだが、これは「公務員が国民にする行為」と捉えておけば問題ない。
地方自治体によるゴミ回収や、飲食店を出す時の国の許認可、などを想像すると分かりやすいだろう。
三権分立のうちのひとつ。
| 【立法】 | 国会 | 国民の代表である議員が法律を作成 |
| 【行政】 | 内閣 | 首相が各省庁＆公務員に法律を実行させる |
|---|---|---|
| 【司法】 | 裁判所 | 法律を元に国や国民を裁く |
(ちなみに日本は議院内閣制を採っており、立法と行政はほぼ連動している。)
なぜ行政法を勉強するの？
まあ身も蓋もないことを言えば、試験に出題されるからである。
公務員試験のほとんど、司法試験、行政書士試験には行政法が科目として出題される。
科目の特徴としては単純な暗記事項が多いこと、判例が少なめであること。要は法律の中では簡単な科目である。憲法と近く、民法とは対照的である。
(ちなみに余談だが、行政法の試験勉強をしても行政書士の実務にはあまり役に立たないと言われている。これが行政書士の仕事があまりに広汎であるからである。)
