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概要編集

ダナを支配する領将たちの側に控える赤い服の女性。

アルフェンたちと敵対する素振りを見せる事はなく、アルフェンは領将のお目付役だと思っている。



経歴と正体編集


以下に物語の核心に迫るネタバレあり











最後の領将であるヴォルラーンを倒し、シオンを荊から解放する為に全ての主霊石(マスターコア)を使って「レナス=アルマ」を作ろうとしたアルフェンたちの前に、存在しないと言われていた闇の主霊石を携えて現れ、アルフェンの王の力とシオンの巫女の力、そして全ての主霊石に蓄えられた膨大な星霊力を使って「レナス=アルマ」を生成し奪い去った。

後にアルフェンは元領将のテュオハリムに赤い女が何者なのか尋ねるも、実はテュオハリムやシオンたちレナ人には赤い女が見えていなかったことが判明する。


その正体は「ヘルガイムキル」と呼ばれるレナに住む高度な技術力を持った生命体。ヘルガイの果実の語源となった種族である。本来の姿は人間よりも高身長で赤く筋肉質な体をしており、赤い女の姿はダナ人に成りすます時の擬態姿である。

彼らこそが真のレナの民であり、シオンやテュオハリムたちレネギスに住むレナ人は、手駒を増やす為にヘルガイムキルがダナ中から掻き集めて改造を施した、星霊術の適性を持ったダナ人の子孫である。星霊術の適性は血で受け継がれる事から、適正者を狩り尽くされたダナからは星霊術使いが殆どいなくなってしまった。リンウェルたち「魔法使い一族」の先祖は、ヘルガイムキルの魔の手から逃れた数少ないダナの星霊術使いだった。


ヘルガイムキルたちがレナ及びレネギスの本当の支配者であり、レナ人には目に見えない小さな機械を植え込み、自分たちの存在を認識させる事なく一種の催眠や自己暗示などで自分たちの思うように動かしていた。そのためダナ人は普通に視認できるが、レナ人は無視できないような事態にならなければ認識出来なかった。

レナ人にとって本国とされていたレナにはそもそもレナ人は誰も住んでおらず、レネギスにいるレナ人は誰一人としてレナに行った事がない。領戦王争の勝者となってレナに行った歴代王も実際はレナで実験体として処分されている。多数の人間らしきものが壁に嵌め込まれたような大部屋「大調整槽群遺構」に現れた人面をぶら下げた化物「バルクリニムス」がそれにあたる。

ヘルガイムキルたちが「レナの王」としてレネギスの政治を執り行いレナ人を動かしていた。そのためレネギスでは「王」と次期王候補とされる「領将」以外の、代官等の政治的な地位は存在せず(元領将も交代の際に権限を全て剥奪される)、レナもレネギスも全て「王」ひとりが取り決め動かしているというダナ人から見てありえない政治体制になっていたが、シオンたちは慣習からそれを指摘されるまで今まで疑問に思った事はなかった。

もっともこの極端な政治体制が幸いして、ヘルガイムキルがレネギスのレナ人たちを用済みとして放棄した後、最後の領将であるテュオハリムが名実共にレナ人たちの頂点に立つ事ができた。


そのヘルガイムキルたちも精神は「レナの星霊」に支配されており、星霊力を欲するレナの星霊の欲求のままに働き、結果的にレナは星霊力を喰らい尽くされた死の世界となってしまっている。ヘルガイムキルたちも種族として絶滅が避けられない状況に陥っているが、その身と精神はただレナの星霊の為だけに捧げられている。


ヘルガイムキルたちがレナ人に勧めさせていた「招霊の儀」は、ダナの星霊力を全てレナの星霊に捧げる為の儀式だった。しかし300年前に儀式の最中にレナの星霊が自らの手で執り行おうと干渉した時に、「巫女」ネウィリがそれが破滅をもたらす事を理解し儀式の遂行を拒絶。巫女の制御を失った「王」アルフェンの力は暴走し、「招霊の儀」は失敗しレネギスを大破させて大勢のレナ人及びヘルガイムキルが亡くなった。図らずもこの混乱に乗じてネウィリがアルフェンを星船でダナに帰した事で、ヘルガイムキルは「王」アルフェンを見失ってしまい、膨大な星霊力の制御に必要な「レナス=アルマ」も闇属性以外の五属性が枯渇してしまった。そこで「レナス=アルマ」を再生成させる為にダナから五属性の星霊力を調達する事を決め、300年前にレナにダナの侵攻をさせて膨大な星霊力を長い年月をかけて集める事にした。それがレナによるダナの隷属と「領戦王争(スルドブリガ)」の正体である。


失敗の原因となった「巫女」は機械で代用することにしたが、アルフェンの行方を失ったことで「王」は一から作り直す事になった。「王」は機械では代用できない上に、レナ人に適応してない光属性を取り扱う為に必ずダナ人から作られるが、全属性に満遍なく適応できるダナ人は殆どおらず、それでも地道にダナ人の中から適合者を探すしか方法がなかった。そして幾多の失敗を経て300年ぶりに完成したのがヴォルラーンである。


ヘヴレクトの35編集

虚空拠点ダエク=ファエゾルにいるヘルガイムキルの特別個体。館内にいるレナ人たちからは「館主」と呼ばれている。

元々ダエク=ファエゾルはレネギスの外周を修理する為の拠点だったが、事故で中の職員ごと宇宙の彼方に飛ばされてしまう。ダエク=ファエゾルの中にいたヘヴレクトの35も共に飛ばされ、レナの星霊の干渉が及ばない場所に来た事で偶然にもレナの星霊の支配から解放された。以降館内にいたレナ人たちと共に延命措置を施しながら、レナとダナの双世界を観測してきた。


本編ではアルフェンたちがレネギスからレナに向かおうとして、ヘルガイムキルたちの妨害で星船ごと宇宙の彼方に飛ばされてしまった時に彼らを招き入れた。

あくまでも傍観者の立場を貫いており、操られたままの同胞たちの事も絶滅が避けられないと切り捨てているが、自分たちを使い潰した挙句にレナを死の世界に変えたレナの星霊に対して思うところがあり、アルフェンたちに双世界の真実を伝えレナの星霊の討伐を依頼する。


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