平安末~鎌倉初期に活躍した仏師。
父は定朝(じょうちょう)5代目と称する慶派の康慶(こうけい)。
当時は京都に根拠を置く院派、円派が貴族階層の信任を受けて勢力があり、興福寺に所属し、奈良を中心とする慶派は振るわなかったが、運慶の代には関東武士の間に活躍の場を求め、その情勢を逆転させるに至った。
主として鎌倉幕府関係の仕事を手がけるなど、人気実力ともに高かった。
現存する作品は
奈良円成寺大日如来像(1176)、
静岡願成就院阿弥陀如来・不動・毘沙門天像(1186)、
神奈川浄楽寺阿弥陀三尊・不動・毘沙門天像(1189)、
高野山不動堂の八大童子像(1197)、
奈良興福寺北円堂弥勒・無著・世親像(1212頃)、
快慶と合作の東大寺金剛力士像(1203)