野望の王国
やぼうのおうこく
『週刊漫画ゴラク』(日本文芸社)に1977年から1982年まで連載された。
東大法学部で政治学を学んだ秀才二人組が、なぜか「暴力」で日本を制覇するという野望の為に血を血で洗うピカレスクロマン。台詞の端々から雁屋氏特有の『容易く煽動される民衆』に対する軽蔑と憤りが感じられる。
奇抜極まりない登場人物達、劇画にしてもあまりにも濃過ぎる由起賢二の作画、バイオレンスにも程がある暴力描写、登場人物が一々状況をセリフで説明する親切さから、カルト的人気を獲得。
「サルでも描けるまんが教室」(相原コージ&竹熊健太郎)の元ネタとなった他、現在でもふたば☆ちゃんねる等でコラ素材や画像レスに用いられている。
橘征五郎
主人公その1、ヤクザの妾その2の息子。明晰な頭脳と身体能力、そして行動力を持つが周りが濃すぎるため地味。
片岡仁
主人公その2、能力はやはり明晰な頭脳と身体能力、行動力を持つが、征五郎よりも冷静、やはり地味。
橘征二郎
征五郎の最大の敵であると同時に、腹違いながらも最愛の兄である。こちらも妾腹。
明晰な頭脳と強大な力、深い懐を持つ良き父であり兄であるのだが、やはりヤクザの組長なので故あらば冷酷で残忍な行動も厭わない。
征五郎の野望に気づきつつも、愛故に見て見ぬふりをする。
ちなみに29歳だが貫禄がありすぎるため、年上の柿崎をヒヨッコ或いは若造呼ばわりする。
柿崎憲
日本最大の暴力機関である警察の力をもって日本を制覇しようとする、裏の主人公と言うべき存在。愛称はカッキー。
高い知能と異常な身体能力、プロのライセンス持ちを凌駕するドライビングテクニック、何より不屈の精神力を持つ。奇行が多いが単体での戦闘能力は最強。
征二郎が最大の敵ならばカッキーは最凶の敵である。
トク
征五郎に忠誠を誓う右腕的な存在、実行部隊を指揮している。
彼抜きに征五郎・片岡一派はあり得ない縁の下の力持ち。
本名は徳田栄治だが、何故か子供の頃は徳一……名前を忘れちゃいけない。
疋矢繁
すごく犬好き、アフガンハウンドとチャウチャウに対する解説は後の美味しんぼを彷彿とさせる。
関西の暴力団「花岡組」の若衆頭。
二人の野望に感銘を受け、太閤秀吉と蜂須賀小六を引き合いにだし全面協力をする。強面だが作中屈指の良い人。
白川天星
新興宗教「救国教団」の若神様にしてナルシスト、宗教の力で日本を制圧しようという野望を持っている。
宗教団体だけに狂信的な兵隊を持ち、オウム事件以前の作品であるところが色々と感慨深い。
征五郎・片岡と協力関係にあるが……
赤寺十郎
征二郎の右腕。征二郎に忠誠を誓っており、征二郎の為ならば愛する子供さえ切ることも厭わない。
十五歳で子供を産ませた子だくさんのパパ。体が異常にでかい。残忍で狡猾。
征五郎に不信感を抱いている。
生きた鶏の頭を齧ったり、カッキーを蹂躙したりと非常にワイルド。
橘文子
征二郎の実の妹、征五郎にとっては腹違いの妹である。
この漫画に出てくる数少ない真人間。
片岡とは相思相愛。
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1.洗礼式後の目覚め
魔が差しました。なんでもいいツワモノの方だけお付き合いください。WEB版とWikiを元にしています。突っ込みたくなったら優しくお願いします。 成り代わり主人公は口が悪く、貴族には基本辛辣です。ご注意ください。 最初は麗乃さんの代わりに目覚めさせようと思ったのですが、野心に満ち溢れていてフェルの記憶チェックに引っ掛かりコロコロされてしまうルートに突入してしまうので、こんな時期に成り代わらせてしまいました。 ユルゲンシュミットで立志伝したい。けど一からは無理!という悲しい裏事情もあります。 基本的に筆者の頭が足りないので原作をなぞります。そんでもって原作のハートウォーミングなスペクタクルな盛り上がりを消していきます。原作は凄い。キャラ設定から展開、世界観まで凄い。そんな凄い完成した物語を、読者視点で茶化してしまう己の業の深さを詫び入るばかりです。12,089文字pixiv小説作品