概要
金星竜イーマ(もしくはイーミア)は1957年製作のアメリカ映画「地球へ2千万マイル」(20 MILLION MILES TO EARTH)に登場する怪竜。
映画(モノクロ映画)自体は、日本では劇場未公開。「金星怪獣イーマの襲撃」の邦題でテレビ放送された後、書籍等でビジュアルが紹介される機会が多かった。
形態・生態
顔はブルドッグのように皮膚が膨らんで垂れている。アルゴノーツのクラーケンにも似た、鳥類や爬虫類を思わせる頭部デザインである。
体は丸いうろこでおおわれ尻尾の先は二股に分かれている。背面はグリーン、腹側は肌色(カラー着色版では全身黄緑色)。後足は鳥類のそれに似た作りとなっている。(着ぐるみではないとわかるようにあえて人間とは逆関節のデザインにされた。)手の指は3本。足の指は蹴爪を入れて4本。頭部・背中および両腕に魚を思わせるヒレがある。
劇中でのイーマ
金星からロバート・カルダー大佐(演:ウィリアム・ホッパー)が持ち帰った卵から孵化、急成長を遂げる。
ヘリボーン作戦で生け捕られ動物園に収容されるが電気のショートで目覚めゾウと格闘の末 ローマ市内へ逃亡する。
コロセウムに逃げ込んだイーマは機甲部隊と対峙、砲撃を受け転落死する。
映画としては往年のレイ・ハリーハウゼン作品らしく特撮や人形の出来のすばらしさに比べいかにもB級でストーリーはだらだらとしてとりとめのない作品となっている。
しかし金星からやってきた卵から生まれ巨大化し人類に襲いかかるなど リドリー・スコット監督「エイリアン」につながる宇宙人が登場する映画系譜の一作品ともいえる。
特徴的な事として、悪い事をしていない。
(一応、怪獣らしくモノを壊したり、ゾウと格闘したりしてるけど、悪意ではない)
金星から持ち込まれた卵から孵化し、人間に追われて軍隊に追われた後、研究室に捕われたが逃げ出して、退治されて終わる。これはハリーハウゼンの師匠が製作した「キングコング」のオマージュでもあり、「宇宙から来たキングコング」と呼ばれる事もある。
別名・表記ゆれ
テレビ邦題『金星怪獣イーマの襲撃』
金星竜
イーミア
イーマ竜
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