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シンドバッド虎の目大冒険

しんどばっどとらのめだいぼうけん

『シンドバッド虎の目大冒険』(Sinbad and the Eye of the Tiger)は、1977年のアメリカ合衆国の特撮映画。
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概要編集

『シンドバッド虎の目大冒険』とは、レイ・ハリーハウゼンのシンドバッド3部作の最後の作品で、ハリーハウゼンによる、1940年代より続くストップモーション・アニメーションの技法を用いた最後から2番目の映画でもある。

前作シンドバッド黄金の航海とも、前々作シンドバッド7回目の航海とも、異なる世界観の内容になっている。


あらすじ編集

一つの冒険を終え、シャロック港に到着したシンドバッドとその部下たち。しかし、市街地は疫病で閉鎖されており、シンドバッドたちは一人の男が申し出たキャンプへと案内され、歓待される。

しかし、そこで振る舞われた酒には毒が。男を問い詰めようとしたが、魔女がそこに現れ、焚火から三体の悪鬼グールを召喚、そのうちに逃げてしまう。

グールと剣で戦うが、通じない。そのため、丸太の下敷きにして難を逃れるシンドバッド。


その後、知り合いの姫、ファラーと再会するシンドバッドは、船内で事情を聞く。

ファラー姫の兄、カシム王子の戴冠式に、魔女ゼノビアが現れ、彼をヒヒに変えてしまったのだと。

ゼノビアは王の後妻で、その息子ラフィを王位に就かせる事を企んでいた。このままカシムが元に戻らなければ、49日後には王位継承権を失ってしまう。

カシムを元に戻すため、シンドバッドは出発する。

そして、先刻の魔女と男……ゼノビアとラフィもまた、その事を知り、青銅人間ミナトンとともに出立する。


シンドバッドは、ヒヒになったカシムを船内に積み込み、ファラー姫とともに、賢者メランシアスの島を訪ねる。メランシアスは、この呪いを解くためには、北方ハイパーボリアに向かわねばならないと告げ、娘ディオーネとともに冒険に加わった。


だが、ゼノビアは魔法の薬によってカモメに変身し、シンドバッドの船に潜入。ハイパーボリアに向かう事を知ってしまった……。


登場モンスター編集

悪鬼グール編集

冒頭で、シンドバッドたちの前に現れたゼノビアが、焚火の中から召喚した三体一組の小柄な怪物。

ミイラのように、骸骨に皮膚が張り付いたような体に、昆虫のような巨大な目を持つ悪鬼。

目は赤と黒と緑の3種類で、召喚時に赤目は剣を、緑目は斧をそれぞれ持って、黒目は素手で出現。シンドバッドに攻撃を仕掛けた(黒目は、棒を拾い上げて武器とする)。

剣で刺されても死なないため、シンドバッドは積まれていた丸太のロープを切り、下敷きにした。

ミナトン編集

ミナトン

ゼノビアが作り出した、青銅の人形。ミノタウロスを模しており、通常の人間より大柄で怪力を有する。

歯車が詰まった時計仕掛けの心臓を胸部に装着した後、両目にゼノビアの魔法の薬を受けて起動。以降、ゼノビアに従う。

ゼノビアの船の漕ぎ手として働き、その巨体に合わせた重く長い槍を武器とする。

巨大編集

メランシアスがゼノビアから取り上げた魔法の薬を舐めさせた毒蜂が、スズメほどの大きさに巨大化したもの。メランシアスに襲い掛かるが、シンドバッドの投げつけた短剣に刺され死んだ。

巨大セイウチ編集

北極圏のハイパーボリア入り口付近で遭遇した、巨大なセイウチ。シンドバッドの部下に死者を出した。

一角巨人(トログロダイト)編集

Trog

額に一本角が生えた、大柄な原始人。ヒヒとなったカシム王子の通訳により、ハイパーボリアの道案内をしてくれた。

剣歯虎(スミロドン)編集

ハイパーボリアの神殿内に、氷漬けにされていた巨大な獣。守護者としてその場に封じられていたが、ゼノビアが魔法を用いて乗り移り、襲い掛かる。最初は一角巨人と戦い、その牙でかみ殺し、続いてシンドバッドへと襲い掛かった。


:一角巨人対剣歯虎


登場人物編集

シンドバッド編集

本作は、前作および前々作とは立場も世界観も異なる。ただし、様々な航海を終えて、王族と親しいという設定は同じ。

ファラー姫編集

シャロック国の姫。シンドバッドとは知り合いで、カシムの窮状を知らせ、助けを求める。

カシム王子編集

シャロック国の王位後継者。戴冠式の日にゼノビアにより呪いをかけられ、ヒヒの姿にされてしまう。ヒヒになった後は、喋れなかったが理性は保っており、チェスを妹と行っていたが、時間が経つと次第に獣性が増していく。

メランシアス編集

カスガル島に住む賢者の老人。様々な知識を知っており、ハイパーボリアへ向かい、神殿内の光を浴びせる必要があるとアドバイスした。海図と神殿の鍵を持ち、娘ディオーネとともに冒険に同行する。

知識はあるが、いささか短慮。ゼノビアから薬を取り上げたが、蜂を巨大化させてしまったために逃がしてしまう。

ゼノビア編集

シャロック国の前国王の後妻。様々な魔術を用い、息子ラフィを王位につかせるためにカシムに呪いをかけた。下げているロケットには、魔法の薬が入っている。

それを飲み、カモメに変身してシンドバッドの船に乗り込むが、その際に薬の残量が減り、完全に元に戻れなくなってしまった(右足首のみが、カモメの足のまま戻らなかった)。


スタッフ編集

監督:サム・ワナメイカー

脚本:ビバーリー・クルス

原案:ビバーリー・クルス、レイ・ハリーハウゼン

製作:チャールズ・H・シュニア、レイ・ハリーハウゼン

出演:

パトリック・ウェイン

タリン・パワー

マーガレット・ホワイティング

ジェーン・セイモア

パトリック・トラウトン

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