開成奈々子
かいせいななこ
漫画『善悪の屑』の中盤から登場する女性。眼鏡をかけているが、これは本人曰く「ショートスリーパー」だかららしい。
かつては引きこもりであったが、ある日「取材」として押し入ってきた園田夢二に両親と実の姉のように慕っていた従姉を殺され、ベッドの下に隠れていたことで難を逃れた過去を持つ。
家族の仇を撃つべくカモメ古書店を訪れ、自らが囮となって犯人をおびき出す作戦を立てるも加害者がカモを振り切って逃走したため、匿われる形でカモメ古書店に居候することになる。
引きこもりだったために家事はできず、ゲームばかりしているが、ジェイク・堀尾の事件のように自ら囮となってターゲットをとらえるのを手伝ったり、犯罪被害者、特に女性の被害者に関しては彼女なりの言葉で激励するなど、アフターケアを行っている。またかなり機転もきき、カモ達が逃した連続幼女殺人犯に肩を掴まれた際、とっさに自分のスマートフォンを犯人のポケットに忍ばせてGPSで居場所を突き止めたり、両親を殺害した園田をおびき寄せる作戦をSNSを駆使して行っていたりと頭の回転が速い。
根っからの引きこもりだったかというとそうではなく、幼いころは家族と一緒に食事をしたり会話を楽しんでおり、従姉の事も鬱陶しがってこそいたものの、朝まで語り合ったり二人で写った写真を部屋に飾ったりと慕っていた模様。
当初は家族を殺されたことを悲しむようなそぶりを見せなかった。カモはこれを「極度の恐怖や殺意を感じたことで感覚がマヒしたため」と推測している。事実、カモやトラと鍋を食べた際には家族との団らんを思い出して、トラの膝で号泣したこともあった。
カモたちの活躍により、園田が殺されたことで初めて両親の墓参りに行き、自分がカモたちと同じ世界にいてはいけないと思いを吐き出し、感謝の気持ちを伝え、カモやトラと別れた。