鴨ノ目武
かものめたけし
オレは警察でもなければ
裁判官でもない
道徳を説く教師でも
神父でも
正義の味方でもない
”復讐屋”だからねぇ
坊主頭にサングラスをかけ、常にゼブラ柄のパーカーを着用する。サングラスは室内や就寝時も着用して滅多に外さない。額に妻子の仇から付けられた傷跡がある。
語尾に「だねえ」をつける特徴的な喋り方をする。愛車はトヨタ・ハイエース(200系3型)。
普段は「カモメ古書店」の店主をしている。
無口かつ無愛想で常に感情をほとんど出さず、ターゲットに対し拷問じみた制裁を加える際にも顔色ひとつ変えない冷徹さを見せる。一見、冷酷非情に見えるが、依頼人に遠巻きながら激励の言葉をかけたり、加害者に直接制裁を加えたい被害者遺族に「一生背負うことになる」と忠告するなど不器用ながらも犯罪被害に遭った人々(特に子供を失った親)を救おうとする人情もある。
反面、悪人に対しては相手が何者であろうと凄惨な拷問を躊躇なく加え、依頼人が許すと言った加害者を解放するふりをしてトドメを刺すなど一切の情けをかけず、後述の過去から子供に危害を加えた加害者に対しては(たとえ相手が同じ子供であろうと)特に容赦のない制裁を行う(相手にとって殺す事が救いである場合は流石に殺していない)。
依頼を受けるかどうかは気分次第と語っているが、作中明確に依頼を断ったのは一件のみで、基本的にはどんな些細な依頼でも全て請け負っている。
以前は団地で妻と娘と共に暮らし、建設関係の仕事に就いていたが、強姦目的で押し入ってきた男に妻子を暴行されて殺害された。その後、犯人の男が警察官僚の息子であっため、警察の動きがなかなかうまく進まず、自ら非合法に殺害したことをきっかけに、彼の亡き父親が経営していたカモメ古書店に移り住み、復讐代行を請け負うようになった。
本人はこの過去に触れられることを嫌っている。
母親を中学の時に病で亡くし、その時に家族を失う恐怖を味わい、父親が亡くなることを極端に恐れていた。その父はカモが結婚し娘が生まれてから亡くなっているが、娘の存在で喪失感を自らが驚くほど容易く乗り越えられた。娘の情操教育の為に職場の知人から猫を貰って来たりと人一倍、真人間だった。育児のストレスで家事が疎かになっていた妻の代わりに手料理を作っていた事と母を早くに亡くしている事もあり料理の腕前はなかなかのもの。掃除にも詳しい。家族の中で唯一生き残った猫(キジトラ)『日曜日』を飼っている。
威圧感漂う風貌だが、普段の生活ではマイペースで節約家。酔うと眠くなる。奈々子が深夜までゲームに没頭していた際に「早く寝なさい」と注意したりと親のように接することもある。
以下、最終話のネタバレ注意!!
「復讐屋」を名乗った外道の最期(最終話ネタバレ注意!!)
悪人を次々と血祭りにしてきたカモだったが、ある時國松と言う『自分では手を下さず、恐怖と弁舌で他人の手を汚させる』マフィアに出会う。
國松はカモに興味を持ち、カモを手駒とするべくトラの背中の刺青を剥がし別の遺体に貼り付けて発見させるなど残酷な警告と脅しを行い、カモと接触しようとする。
トラが國松に囚われたことで彼を助け出すべく自身の理念を度外視した上で朝食会に調査を依頼。國松の共感者でありトラの旧知の仲であった桜内の離反によりトラを保護し、朝食会の手引きによって國松と邂逅する。交渉しようとする國松を問答無用で痛めつけた後に古書店の倉庫へ拉致、新たな家族であるトラを傷つけたとして彼を抹殺する。その後、國松の起こした騒動で一方的にカモを逆恨みしていた國松の信奉者の梅沢に通り魔的に刺され死亡する。
死後、古本屋の運営はトラに引き継がれた模様。